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墨汁マガジンVol.576「図解で理解するIron FinanceのTITAN事件のわかりやすい概要 起こるべくして起きたDeFi事件」

目次
  • 1 Iron FinanceのTITAN暴落
  • 2 銀行の取り付け騒ぎではない
  • 3 TITANが暴落した仕組みの欠点
  • 4 起こるべくして起きたTITAN暴落
  • 5 Iron Financeの問題
  • 6 まとめ

部分担保ステーブルコインという新たな枠組みを生み出したFrax Financeの”FRAX”は、Iron Financeによってフォーク(コピー)されPolygon(Matic Network)上にデプロイされました。高いリスクがある一方、それを認知されないままIron Financeの使用者が増えたことでTAITANの歴史的暴落により価格がほぼ0となったのです。本稿では起こるべきして起きたIron FinanceのTITAN事件について詳しく解説を行います。

前提知識としてIron Financeのフォーク元であるFrax Finance(FRAX)の仕組みについて墨汁マガジンVol.573「図解で理解するFRAXの仕組み Pt.1 部分担保の新たなステーブルコインFrax Financeとは?」を参照してください。

 

Iron FinanceのTITAN暴落

Iron Financeの発行するIRONはステーブルコインであり1ドルにペッグを目指し、仕組みとしてはMaker DAOのような担保が価値の裏付けとなったアルゴリズミックステーブルコインの一種です。一方でIRONのガバナンストークンであり担保の一部を担うTITANはその仕組みの欠陥から大暴落。2021年6月16日に約64ドルを記録し、わずか半月で約60倍以上に高騰していたものの暴落。TITAN売りが止まらず、現在ではTITAN価格はほぼ0となっており、その仕組みからTITANを購入すること自体がリスクであり、価格が現状では戻ることは不可能な状態となっています。

 

出典:Coingecko – Iron Finance TITAN価格チャート

 

銀行の取り付け騒ぎではない

Iron Financeは

 

「今回のTITAN暴落は銀行の取り付け騒ぎのようなもので起きた」

 

としていますが、TITAN価格のクラッシュは仕組み上の欠陥があったことが理由です。

IRONの担保にはMaker DAOのような担保率150%ではなく、

 

USDC:75%

TITAN:25%

 

が基本比率となり1ドルになるように担保されています。つまり75%はUSDC価格であり25%はTITANが価値を担っているため部分担保のステーブルコイン

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