- 1 Shardingとは?
- 2 Shardingのセキュリティ
- 3 Shardingのセキュリティ上の仕組み
- 4 乱数とセキュリティ
- 5 VDFとイーサリアム2.0
- 6 まとめ
イーサリアム2.0ではブロックチェーンを64個に分割してスケーリングするShardingというアプローチを長年研究開発しています。一方でこのShardingの仕組みはあまり知られておらず、どのようにShardingとバリデータでセキュリティ確保を行うかはあまり知られていません。本稿ではイーサリアムがShardingでとっているセキュリティアプローチについて詳しく解説を行います。
Shardingについてはリサーチレポート「真のイーサリアムキラーは”イーサリアム2.0(セレニティ)”」を参照してください。
Shardingとは?
Shardingとはイーサリアム2.0における最も大きな革新と言っても過言ではない技術で、1つのブロックチェーンでスケーリングできないものを分割して並列処理速度を上げることでスケーリングするというものです。例えばイーサリアム2.0ではチェーンを1024Shardを前提に開発が進められてきて、チェーンの分割数のみでみても現在のイーサリアム1.0と比較して1024倍のスケーラビリティを持つのです。
ですが単純計算でチェーンを分割すればするほど1つのチェーンに割くセキュリティコストは上がるジレンマがあります。
またブロックチェーンにおけるスケーリングにおける開発では
1.非中央集権
2.スケーラビリティ
3.セキュリティ
のトリレンマがあるのです。
これらの1つでもかけたり、下がったりすると既存のDBを利用する方が合理的であると言えるでしょう。
Shardingのセキュリティ
このようなトリレンマを跳躍することは根本的に難しく、秒間のトランザクションを表すTPSが大きいものは1や3が低下しているということになります。これはイーサリアム2.0でこのトリレンマを解決するためにSharidngを開発しているわけですが、
「Shardingにおけるセキュリティではステーキング数(バリデータ数)に影響を受ける」
のです。
ここに現在のロードマップで64Shardに落とした理由があるのです。
Shardingのセキュリティは
「