- 1 ARBとOP助成金(Grants)
- 2 DeFiのレバレッジファーミングとは?
- 3 レバレッジファーミングの戦略
- 4 HF(Health Factor)とは?
- 5 HFを計算する方法
- 6 HF安全圏での最大レバレッジを計算する
- 7 レバレッジファーミングにおけるAPY効率
- 8 レバレッジファーミングでのリスクと注意点
- 9 まとめ
仮想通貨(暗号資産)のDeFiにおけるレンディングは今ではAPYの低さから特定の利用者またはアグリーゲーターによる間接的な使用用途に限られていると言える状態が続いています。一方で老舗レンディングプロトコルの”Compound(コンパウンド)”のCOMPローンチ時のようなレバレッジファーミングが可能な場合もあり、ArbitrumのARB助成金(Grants)やOptimismのOP助成金でレンディングにおけるレバレッジファーミングの機会が増えてきている状態です。
本稿ではDeFiレンディングにおけるレバレッジファーミング戦略と注意点、やり方について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかり易く解説を行います。レバレッジを採用したアグリゲーターについては墨汁マガジンVol.568「図解で理解するETH2X-FLIの仕組み レバレッジトークン発行と焼却手順」を参照してください。
ARBとOP助成金(Grants)
Grantsとは日本語で助成金を表し、仮想通貨のDAOにおけるガバナンスの大きな目的の1つであると言えるでしょう。このDAOにおけるGrantsは最初のエアドロップ段階で確保されており、事実上市場供給量から除外されているものであると言えます。
例えばArbitrumを例にすると、ユーザーに対するエアドロップは11.62%の割当があったのに対し、
Arbitrum Ecosystem DAOs:1.13%
DAO Treasury:42.78%
と2つの割当があることがわかるでしょう。
どちらもガバナンスによる割当となりますが、今回のような助成金はArbitrumの利用促進を狙うことが目的とされていることから、Arbitrum Ecosystem DAOsの捻出であると言えます。
出典:Messari
Optimismでは既にOP助成金が複数のDeFiプロジェクトに割当られており、LayerZeroを採用しているStaragate以外でもOPトークンのファーミングを行うことができます。対してArbitrumでは10月に入って90を超えるDeFiプロジェクトに割当ARBトークンの助成金を割り当てるガバナンス投票が行われて複数可決していることから、今後もARBトークンのレバレッジファーミングの機会がでてくると言えるでしょう。
OP助成金によるファーミングについては墨汁マガジンVol.899「二重三重にエアドロップを狙いつつOPトークンを報酬としてえる手法」を参照してください。
DeFiのレバレッジファーミングとは?
ではDeFiのレバレッジファーミングとはなにかというと、
「Aaveなどのレンディングを介して担保からレバレッジをかけてイールドファーミングを行う」
というものです。
このようなレバレッジファーミングを行うアグリゲーターの例としては
・Radiant Capital(ラディアント・キャピタル)
・ETH2X – FLI(フライ)
などがあり、知らないうちにレバレッジをかけている例などが多いです。ですがARBやOP助成金を狙う場合は異なり、
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