- 1 イーサリアムの直面する問題
- 2 アーカイブノードとフルノードの誤解
- 3 2018年の仮想通貨バブルとは異なる問題
- 4 EIP-1559からの変化
- 5 まとめ
イーサリアムは現在ブロックチェーンの中で最も使用されており、The SurgeからL2を中心としたスケーリングを行うために解決しなければならない問題があります。現在のイーサリアムL1の使用率は2018年の仮想通貨バブルを超えており、さらにPolygonやBSCなどのサイドチェーンとしてイーサリアムのEVMを実装したチェーンが使われていても大幅な混雑を2年近く継続しているのです。
本稿ではイーサリアムが直面している問題の背景とThe Surge後にThe Purgeが必要となる原因について詳しく解説を行います。
The Surgeについては墨汁マガジンVol.641「イーサリアム今後のロードマップ The Surgeとは?アップデートと関連技術の概要」にてわかりやすく解説しています。
イーサリアムの直面する問題
イーサリアムは2015年7月にローンチし、2018年のICOバブル崩壊までにトランザクション数は最高値を記録。その後ビットコイン暴落による煽りを受けて暴落したことでICO需要も下がり2018年中旬から2020年のコロナショックまでトランザクション数が大幅に下落していることがわかるでしょう。
この最高値を超えたのは2020年のDeFi利用が広まってきた後、2020年に7月にUniswapがUNIをローンチしたことでDeFiブームに火が付きます。その後遅れてNFTブームとなり、大幅にイーサリアムのトランザクション数が増加して現在も高水準が続いていることがわかるでしょう。このトランザクション数は一見2018年と同様に見えますが、ブロックチェーンの中で最も使用されているイーサリアム上のエコシスcテムが大幅に異なっているため、
「この履歴を保持するためのコスト問題」
が前より顕著となってきており、長期的な解決優先事項となっているのです。
もちろんこのような問題はイーサリアムだけでなく、使用されればされるほどどのコントラクトベースのブロックチェーンも直面する問題であり、現状で解決しているチェーンは存在しません。
出典:Etherscan – イーサリアムの日々のトランザクション数チャート
アーカイブノードとフルノードの誤解
また前提知識として理解しておく必要があるのは、
「イーサリアムのアーカイブノードとフルノードの誤解」
です。
イーサリアムのアーカイブノードは2021年12月現時点のGethで9.3TBを必要とします。
ですがこのアーカイブノードは
「イーサリアムの