- 1 BlockFiの破産後の再建状況一覧
- 2 BlockFiの再建計画
- 3 BlockFiが破産した理由
- 4 Emergentとの裁判内容
- 5 FTXとの関係性の問題
- 6 BlockFi問題の争点
- 7 裁判内容から見えてくるBlockFi破産の理由
- 8 BlockFi破産から見える仮想通貨取引所のリスク
- 9 まとめ
破産した最大手仮想通貨レンディングのBlockFi(ブロックファイ)はその他の破綻した仮想通貨企業と同様にチャプターイレブンの再建処理を行っており、平行してFTXの前CEOアフロことサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried=SBF)との訴訟を行っています。
本稿では破産裁判資料からわかるBlockFiが破産した理由と理解して置かなければならない仮想通貨企業のリスクについてわかりやすく解説を行います。チャプターイレブンについては墨汁マガジンVol.790「仮想通貨企業はなぜ再建が難しいのにチャプターイレブンを申請するのか?」を参照してください。
BlockFiの破産後の再建状況一覧
Vol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」
Vol.786「First Day Motionとは?BlockFi破産後初のチャプターイレブン破産審理の重要ポイント」
Vol.787「BlockFi/Voyager Digital/セルシウスのチャプターイレブン破産申請後の現状と違いを理解する」
Vol.794「FTX/BlockFi/Voyager/セルシウス債権者はどれだけ仮想通貨の返済を受けられるのか?」
Vol.798「BlockFiの破綻理由を破産裁判資料から理解する 仮想通貨企業が抱える共通リスク」
Vol.801「BlockFiのBIAからWalletへの引出し無効に対する反対申立ての根拠と現状は?」
Vol.825「BlockFiから債権者への書類郵送 今後の対応と住所やアドレス変更をするには?」
Vol.833「【2023年3月最新】破産したBlockFi(ブロックファイ)の再建状況 SVB破綻影響やProof of Claim締切など」
BlockFiの再建計画
BlockFiはFTX破産による連鎖倒産で2022年11月に破産したことは記憶に新しいでしょう。BlockFiはチャプターイレブン申請にあたり
「BlockFiの有する全ての債権の回収」
を行うとしており、主にFTXグループからの債権回収が主になるでしょう。
またAlamedaがBlockFiから受けた借入の担保としてロビンフッド株である$HOODがBlockFiの破産財団に属するとして保有先であるEmergent Fidelity Technologies, Ltd.への訴訟をしており、再建計画の柱であると言えるでしょう。
また他にもBlockFiクレジットカードなどのビジネスを有しており、これらの事業売却が今後の主な再建計画となるとみられます。
BlockFiが破産した理由
BlockFiが破産した理由はFTXに対するエクスポージャーが原因ですが、破産裁判資料からわかるように実際は危機管理能力のなさが理由となっています。
破産するまでの経緯は非常にわかりやすく
1.Three Arrows Capitalの清算ミス
2.