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墨汁マガジンVol.787「BlockFi/Voyager Digital/セルシウスのチャプターイレブン破産申請後の現状と違いを理解する」

目次
  • 1 BlockFiの破産後の再建状況一覧
  • 2 仮想通貨レンディング企業の破産
  • 3 仮想通貨企業のリスク評価方法が変わる
  • 4 セルシウスが再建不能の可能性がある理由
  • 5 仮想通貨レンディングが直面した規制問題
  • 6 杜撰な企業が陥る破産のきっかけ
  • 7 Voyager Digitalの再建状況
  • 8 BlockFiの再建状況
  • 9 仮想通貨企業のリスク評価
  • 10 まとめ

スリーアローズキャピタル(Three Arrows Capital=3AC)の破産による仮想通貨レンディング企業の連鎖倒産はFTXグループ破産により、ほとんど全てのレンディング企業がチャプターイレブンを申請している状態となっています。

本稿では3AC破産後に連鎖倒産となったVoyager Digital(ボイジャー・デジタル)、セルシウス、BlockFi(ブロックファイ)の2022年12月現在の状態と3社のレンディング企業から見るリスクと今後についてわかりやすく解説を行います。

BlockFiの破産後の再建状況一覧

 

Vol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」

Vol.786「First Day Motionとは?BlockFi破産後初のチャプターイレブン破産審理の重要ポイント」

Vol.787「BlockFi/Voyager Digital/セルシウスのチャプターイレブン破産申請後の現状と違いを理解する」

Vol.794「FTX/BlockFi/Voyager/セルシウス債権者はどれだけ仮想通貨の返済を受けられるのか?」

Vol.798「BlockFiの破綻理由を破産裁判資料から理解する 仮想通貨企業が抱える共通リスク」

Vol.801「BlockFiのBIAからWalletへの引出し無効に対する反対申立ての根拠と現状は?」

Vol.825「BlockFiから債権者への書類郵送 今後の対応と住所やアドレス変更をするには?」

Vol.833「【2023年3月最新】破産したBlockFi(ブロックファイ)の再建状況 SVB破綻影響やProof of Claim締切など」

Vol.836「BlockFi(ブロックファイ)BIA→ウォレット引き出し論争の現状 和解は可能か?」

 

仮想通貨レンディング企業の破産

仮想通貨レンディング企業はイーサリアム上のコントラクトを利用するDeFiと異なり、Centralised Financeを略して「CeFi」と呼ばれています。このCeFiレンディングは現在非常に高いリスクを抱えており、既に最大手のほとんどが破産しているのです。

破産した仮想通貨レンディング企業は

 

2022年7月5日:Voyager Digital破産

2022年7月14日:セルシウスネットワーク破産

2022年8月16日:Hodlnau破産(シンガポール)

2022年11月11日:FTX Earn(元BlockFolio)破産

2022年11月28日:BlockFi破産

 

となっています。

また破産はしていないもの同様の高金利仮想通貨レンディングのNexo(ネクソ)はNY州司法長官や複数の州から訴訟や停止通告書を発行され、3AC破産で巨額の損失を追ったFinbloxは出金制限を設けるなど、非常にリスクの高い状況であるということがわかります。

 

BlockFiは破産前に既にリスクの高い状況となっており、FTX破産で止めが刺されたといっても過言ではないでしょう。BlockFiのリスクが高まっていた理由については墨汁マガジンVol.772「FTX Earnのレンディング金利制限によるBlockFi移行はありか?BlockFiの高まるリスクに注意」を参照してください。

 

仮想通貨企業のリスク評価方法が変わる

大半の破産した企業は再建を目指す「チャプターイレブン」を申請しており、Voyager Digitalやセルシウス、BlockFiの再建計画は仮想通貨企業のリスク評価に非常に役に立つのです。チャプターイレブンは非常に複雑になっており、全容を把握している投資家はほとんどいないと言えるでしょう。

これら3社を比較したとき、重要なポイントとしては

 

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