- 1 SECがFTT(FTXトークン)を証券と定義
- 2 FTTが証券であるというSECの結論のポイント
- 3 SECの訴状とFTTの問題
- 4 FTT価格と需要構造の問題
- 5 FTTが証券であるという根拠
- 6 まとめ
米国証券取引委員会(SEC)は破綻したFTXグループの前CEOであるアフロことサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried=SBF)容疑者を米司法省とは別件で「投資家搾取」として起訴されました。これに続きFTX破産の理由となったAlameda Research(アラメダ・リサーチ)のCEO、Caroline Ellisonを起訴、SECによる訴状によるとFTXトークンである”FTT”を証券であると結論付けており、仮想通貨業界に大きな波紋を呼んでいるのです。
本稿ではCaroline Ellisonに対するSECの訴状からFTTの証券と定義をした理由と、Binanceの刑事訴訟リークで揺れるBNBのような仮想通貨取引所トークン、アルトコインに対する影響と今後についてわかりやすく解説を行います。
Binanceのリスクについては墨汁マガジンVol.791「バイナンスの刑事訴訟リークの影響 最大手仮想通貨取引所は破産する?」を参照してください。
SECがFTT(FTXトークン)を証券と定義
SECはサム・バンクマン・フリード容疑者(以下SBFとする)に続いてAlameda ResearchのCEO、Caroline Ellison(キャロライン・エリソン)容疑者とZixiao “Gary” Wang容疑者を起訴、SBFと同様に「投資家搾取」容疑となっています。
SECによるとCaroline Ellison容疑者は
「FTT(FTXトークン)を2019年から2022年にかけて公開市場で意図的に巨額の買いを入れたことで価格操作をし、投資家に対して虚偽の説明をしたSBFを幇助した罪」
に問われているのです。
そしてここで問題となるのがこのCaroline Ellison容疑者に対する訴状において「FTTは証券である」とSECが結論付けているという点です。
FTTが証券であるというSECの結論のポイント
FTTが証券であるという結論付けは同様のBinanceがローンチしたBNBチェーンのBNBなど、多くのアルトコインに影響があるということになるため、証券となる定義と条件が重要となるといえます。順をSECの訴状から定義を読み取っていきましょう。
まず最初に重要となるのは
「FTT