- 1 Near ProtocolのTVL
- 2 非EVM経済圏としての新たなアプローチ
- 3 NearのDoomslugとは?
- 4 NearのバリデータとChunk-Only Producers
- 5 Nightshadeとロードマップ
- 6 Chunk-Only Producersとは?
- 7 Near Protocolの問題
- 8 まとめ
USNのローンチで話題となったNear Protocol(NEAR)は、2020年にローンチしたレイヤー1ブロックチェーンで、2020年4月にローンチした新興プロジェクトとなっています。Near Protocolはイーサリアムが提唱したShardingによるスケーリングアプローチと、Aurora Engineを導入したEVM経済圏へのアプローチというSolanaやPolygon(MATIC)とは異なる面白いアプローチを行っていると言えるでしょう。本稿ではNear ProtocolとNEARの概要についてわかり易く解説を行います。
イーサリアム2.0のShardingについては墨汁マガジンVol.620「イーサリアム2.0 Beacon ChainとSharding連携の仕組み バリデータはどう扱われるのか?」にてわかりやすく図解で解説しています。
Near ProtocolのTVL
Near Protocolはローンチから2年が経過しており、DeFiなどのコントラクトへのロック総額となるTVLランキングでは同様のアプローチをとっているHarmony(ONE)に若干負けている5億ドルとなっています。
この理由としてNear ProtocolはEVMを採用していないため、コントラクトをSolanaなどと同様に独自で開発する必要があるからです。Harmonyはそれに対してEVM経済圏であるため、Curve FinanceなどのメジャーなDeFiがデプロイされており、非EVM経済圏のNear Protocolは不利であると言えるでしょう。
実際にコントラクトは5つしかなく、Near Protocolのステーブルコイン”USN”のローンチにより、このコントラクトへの統合によってはTVLがより上昇すると見られます。
非EVM経済圏としての新たなアプローチ
このように非EVM経済圏のチェーンは参入障壁があります。このようなTVLを伸ばすためには異なるアプローチが必要で
1.Avalancheのような開発者報酬でインセンティブ付け
2.TerraのUSTのような高いAPYでインセンティブ付け
などです。
ですがNear Protocolは異なるアプローチとして
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