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墨汁マガジンVol.698「Near Protocol(NEAR)とは?EVMチェーンとは異なる展開で攻めるNear Protocolの概要」

目次
  • 1 Near ProtocolのTVL
  • 2 非EVM経済圏としての新たなアプローチ
  • 3 NearのDoomslugとは?
  • 4 NearのバリデータとChunk-Only Producers
  • 5 Nightshadeとロードマップ
  • 6 Chunk-Only Producersとは?
  • 7 Near Protocolの問題
  • 8 まとめ

USNのローンチで話題となったNear Protocol(NEAR)は、2020年にローンチしたレイヤー1ブロックチェーンで、2020年4月にローンチした新興プロジェクトとなっています。Near Protocolはイーサリアムが提唱したShardingによるスケーリングアプローチと、Aurora Engineを導入したEVM経済圏へのアプローチというSolanaやPolygon(MATIC)とは異なる面白いアプローチを行っていると言えるでしょう。本稿ではNear ProtocolとNEARの概要についてわかり易く解説を行います。

イーサリアム2.0のShardingについては墨汁マガジンVol.620「イーサリアム2.0 Beacon ChainとSharding連携の仕組み バリデータはどう扱われるのか?」にてわかりやすく図解で解説しています。

 

Near ProtocolのTVL

Near Protocolはローンチから2年が経過しており、DeFiなどのコントラクトへのロック総額となるTVLランキングでは同様のアプローチをとっているHarmony(ONE)に若干負けている5億ドルとなっています。

 

 

この理由としてNear ProtocolはEVMを採用していないため、コントラクトをSolanaなどと同様に独自で開発する必要があるからです。Harmonyはそれに対してEVM経済圏であるため、Curve FinanceなどのメジャーなDeFiがデプロイされており、非EVM経済圏のNear Protocolは不利であると言えるでしょう。

実際にコントラクトは5つしかなく、Near Protocolのステーブルコイン”USN”のローンチにより、このコントラクトへの統合によってはTVLがより上昇すると見られます。

 

 

 

非EVM経済圏としての新たなアプローチ

このように非EVM経済圏のチェーンは参入障壁があります。このようなTVLを伸ばすためには異なるアプローチが必要で

 

1.Avalancheのような開発者報酬でインセンティブ付け

2.TerraのUSTのような高いAPYでインセンティブ付け

 

などです。

ですがNear Protocolは異なるアプローチとして

 

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