- 1 イーサリアム2.0でのバリデーターとは?
- 2 バリデーターのインセンティブと解決しなければならない問題
- 3 マイナーとバリデータのエコシステム上の大きな違い
- 4 利益率のインセンティブ付の難しさ
- 5 まとめ
イーサリアムの今後として、現在のイーサリアム1.0からイーサリアム2.0への移行を行う途中プロセスとなるイーサリアム1.xとセレニティの2.0を目指して開発が行われています。イーサリアム2.0(以下ETH2.0とする)のキーとなるバリデーター(Validator)は、セキュリティであり、ETHをステーキングするインセンティブを重視する必要があります。
本稿では、今回イーサリアムの発明者Vitalik氏の新たに提案されたバリデーターの報酬率と、バリデーター数の割合をベースに、ETH2.0での解決しないといけない問題点について解説を行います。
イーサリアム2.0でのバリデーターとは?
現時点でのETH2.0の開発前提では、レガシィチェーン(現在のイーサリアムメインチェーン)はPoSに移行せず、レガシィチェーン上にデプロイされたBeacon Chainを利用してPoSとの整合性を保ちます。
ETH2.0でブロックを新たに生成するにはバリデーターになる必要があり、コンスタンティノープルでテストする予定であったCasper FFGでの1,000~1,500ETHから変更され、32ETHをイーサリアムネットワークにステーキングすることで、バリデーターになることができます。
今回Vitalik氏に提案されたのは、このバリデーターの年間の報酬とバリデーターになるためのインセンティブ、つまりETH2.0での非中央集権経済を考慮するというものです。
出典:https://media.consensys.net/state-of-ethereum-protocol-2-the-beacon-chain-c6b6a9a69129
より詳しいBeacon Chainの仕様や基礎技術については下記イーサリアム2.0のレポートを参照してください。
バリデーターのインセンティブと解決しなければならない問題
では次に、あまり知られていないBeacon Chainでの問題点について見ていきましょう。上記で紹介した、バリデーターになるための条件であるイーサリアムのステーキング数の32ETHは広く知られており、Casper(PoS)とShardingの組わせにより、Shasperと呼ばれています(デベロッパーはこの呼び方を嫌っている)。
ですが、このバリデーターは実は大きな問題を解決しなければならないのです。それは、