- 1 イーサリアム2.0移行時に考えられる問題
- 2 セレニティでのイーサリアム分裂の可能性は高い
- 3 フォーク(分裂)後のBeacon Chainの扱い
- 4 まとめ
イーサリアムのイスタンブールより大きな注目を集めるイーサリアム2.0のセレニティでは、レガシーチェーンの破棄が確定しており、イーサリアム2.0への移行時に非常に高い分裂の可能性が考えられます。これはコンセンサスの違いではなく、利己的なマイナー主導によるものですが、この時Beacon Chainの取り扱いはどのようになるでしょう?
本稿では、イーサリアム2.0移行時のマイナーが引き起こす問題行動のインセンティブと、もしイーサリアムが分裂した際のBeacon Chainの取り扱いについて詳しく解説を行います。
イーサリアム2.0移行時に考えられる問題
2020年から開始されるイーサリアム2.0のBeacon ChainへのETHの移行について、どのような問題やリスクがあるかを考えてみましょう。ここでもしイーサリアムクラシックのイーサリアムからのフォークのようなコミュニティとリソースの分裂が起きた場合にはどうなるでしょうか?
ここでのフォークは、ハードフォークを指すものです。ですが、ビザンチウムやコンスタンティノープルなどのような、イーサリアムのコンセンサスルールを変更し、EVMの調整やETH発行量の調整などのフォークはアップグレードであり、イーサリアムクラシックのようなフォークは分裂となるので、大型アップデートのハードフォークとは異なります。
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セレニティでのイーサリアム分裂の可能性は高い
まず、イーサリアムネットワークのリソースとコミュニティが今後分裂する可能性として、イーサリアムのインフレーション率の調整が考えられるでしょう。イーサリアム2.0への移行後、現在のマイニングを必要とするレガシーチェーンを破棄することが明確に決まったため、イーサリアムクラシックやビットコインキャッシュと同様にマイナー主導でフォークする可能性があります。
インフレ率を調整するということは、マイニング報酬が減ることになるため、