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墨汁マガジンVol.282「中国関連の仮想通貨リスク CNHTのシステマティックリスクと人民元安の理由」

目次
  • 1 オフショア人民元のテザー(CNHT)
  • 2 人民元高が続く理由と為替操作
  • 3 CNHTは中国人投資家の需要となるのか?
  • 4 CNHTのシステマティックリスクとは?
  • 5 中国関連仮想通貨取引所の中国リスク
  • 6 まとめ
USDに常にペッグする世界初のステーブルコインとして誕生したテザーは、Bitfinexの親会社による怪しいテザー疑惑が拭えないものの、テザー社の発行するUSDTは世界で最も使用されているステーブルコインとなっています。そんな中テザー社は近いうちにオフショア人民元にペッグするCNHTを発行するとしており、中国人投資家の需要があると見られますが同様に大きなリスクもつきまといます。
本稿ではテザーと中国人投資家との関係、及びテザー社がCHNTを発行することで起きるリスクについて中国事情を考慮して分析、解説を行います。

オフショア人民元のテザー(CNHT)

テザー社の株主であるZhaoDong氏曰く、オフショア人民元、つまり中国国内で使用されている人民元(CNY)とは別の香港などで使用されるオフショア(海外)人民元であるCNHにペッグする新たなテザー”CNHT”を近いうちにテザー社が発行するとしており、テザー社からの公式発表は今の所ありません。

 

対ドルオフショア人民元は、人民元と比較してでドル高が進んでおり、最大で0.001ドルのドル高となっており、価格下落が止まっていません。これは主に
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