- 1 USTがDAIの発行数を超える
- 2 USTとDAIの仕組みの違い
- 3 USTをLUNAで発行(Mint)する方法
- 4 FRAXとは異なるUSTの仕組み
- 5 USTのペッグの仕組み
- 6 USTのリスク
- 7 まとめ
Terra(LUNA)が発行するUSDにペッグするステーブルコインの”UST(TerraUSD)”は、Maker DAOが発行するアルゴリズミックステーブルコインDAIの発行量を上回り、BinanceのBUSDを抜きそうな勢いのある新しいジェネレーションのステーブルコインとなっています。またUSTを利用することでイールドファーミングの高いAPYを得ることができ、今注目のステーブルコインと言えるでしょう。
本稿ではTerraが発行するUSTの仕組みをFrax Financeが発行するFRAXと比較した際のリスク、注意点についてわかりやすく解説を行います。
USTを発行するTerraについてはの詳細は墨汁マガジンVol.687「USTを発行するTerra(LUNA)の概要 Terra自体のリスクと注意するべきこと」を参照してください。
USTがDAIの発行数を超える
UST(TerraUSD)とはTerraが発行するドルにペッグを目指すステーブルコインでDAIの発行方法とは異なりますが、USDCやUSDTなどの中央集権ステーブルコインとは異なって、マーケットの需要でペッグを目指すアルゴリズミックステーブルコインの一種です。USTは2021年11月にDAIの発行数を大きく上回り、現在では約150億USTが発行されており、それに対してDAIは2022年に入って約10億DAIで推移しており、約1.5倍となっているのです。
チャート:USTの市場供給量がDAIを超える
USTとDAIの仕組みの違い
これはTerraのUSTがMaker DAOより優れていると言うわけではなく、USTとDAIの仕組みに違いがあるからです。USTを発行するにはTerraが提供するツール”Terra Station”でLUNAをバーンすることでUSTを発行することができます。
一方でMaker DAOは