- 1 セルシウス(Celsius)引出しや売買を停止
- 2 仮想通貨市場は正念場に
- 3 セルシウスのDeFiでの運用とリスク
- 4 セルシウスのウォレット
- 5 ビットコイン下落への影響がある運用
- 6 ビットコイン下落時の行動から見えるハイリスクな今後
- 7 フラッシュクラッシュを引き起こす可能性
- 8 仮想通貨市場の命運を握るセルシウス
- 9 まとめ
ビットコインやイーサリアムの高金利レンディングであるセルシウス(Celsius Network)は、仮想通貨の下落相場により、すべての仮想通貨の出金や売買、さらにはアカウント間の送金を一時的に停止すると発表しました。
このセルシウスはイーサリアムやEVM経済圏のDeFiでハイリスクな運用をしていることで有名であり同じレンディング企業のCredの破産からみても、2018年のコインチェック580億円のハッキング被害の次の仮想通貨暴落イベントとなり得る可能性があるのです。
本稿ではポストコインチェックとなり得るセルシウスネットワークのリスクと市場への影響についてわかりやすく解説を行います。
レンディング企業のCred破産については墨汁マガジンVol.503「Cred破産から見るBlockFiに共通するリスク レンディング企業が破産する理由とは?」を参照してください。
セルシウス(Celsius)引出しや売買を停止
セルシウスネットワーク(Celsius Network)は13日、すべての
・仮想通貨引出し
・仮想通貨の売買
・仮想通貨のアカウント間の送金
を一時的に停止すると発表しました。
仮想通貨市場は正念場に
引出しだけであればセルシウスが運用している顧客資産が高い金利の払出しの厳選であるため、ある程度理解できるでしょう。ですがここでは仮想通貨同士の売買に、さらに送金まで停止しており、ユーザーの資産は一時的とはいえ事実上セルシウスに凍結されて利確も何もできないということです。
また2020年には同様の高金利を謳うCredが破産しており、BlockFiもSECの調査が入って100億円超えの罰金を支払っていることから、現在の長期下落トレンドはこれらのエコシステムの正念場であり、仮想通貨暴落を引き起こすトリガーとなるかどうかの境目と言えるでしょう。
BlockFiのSEC調査と罰金の影響については墨汁マガジンVol.672「BlockFiのSECによる115億円の罰金支払いの影響は?BlockFiの強み激減によるリスク」を参照してください。
セルシウスのDeFiでの運用とリスク
セルシウスはBadger DAOのハッキングで約56億円の損失を出しており、さらにほぼ無価値になったTerraのアルゴリズミックステーブルコイン”UST(Terra USD)”のペッグ崩壊開始時に撤退していたりなど、かなりのリスクを負っています。
関連マガジン:Vol.636「Badger DAOハッキングの概要 どうすれば危険なイーサリアムApproveを避けられたのか?」
今最もセルシウスの大きなリスクとして
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