- 1 Three Arrows Capital(スリーアローズキャピタル)とは?
- 2 Three Arrows Capitalのポートフォリオ
- 3 Three Arrows Capitalのアドレス一覧
- 4 仮想通貨価格への影響
- 5 3ACのポジションの清算の可能性
- 6 DeFiのポジション
- 6.1 DeFi銘柄はさらなる売りと下落
- 6.2 DeFiでのさらなる清算懸念
- 7 清算されなくても市場に悪影響
- 8 まとめ
シンガポールの中国系仮想通貨ヘッジファンドであるThree Arrows Capital(スリーアローズキャピタル)は、イーサリアムやDeFiを利用した運用を行う最大手ヘッジファンドであり、今回の仮想通貨暴落における影響を最も強く受けて損失が膨らんでいることが懸念されています。
Three Arrows Capitalはセルシウスネットワーク(Celsius Network)が破産した場合とはまた異なるリスクを抱えており、今後ビットコインやイーサリアム、DeFi銘柄のさらなる安値の引き金となる可能性があるのです。本稿ではThree Arrows Capitalの運用や破産した際の影響についてわかりやすく解説を行います。
セルシウスの高まるリスクと注意すべき指標については墨汁マガジンVol.715「セルシウス(CEL)が仮想通貨暴落の引き金となるか?危険視される理由と注目指標一覧」を参照してください。
Three Arrows Capital(スリーアローズキャピタル)とは?
Three Arrows Capital(スリーアローズキャピタル)とはシンガポールの仮想通貨ヘッジファンドで、セルシウスネットワークと同様の巨額の資産運用やトレードをイーサリアム上のDeFiなどを介して行ってきたことで有名で、3ACと略されることもあります。
Three Arrows Capitalの運用資産は100億ドル~180億ドル、日本円にして1.35~2.43兆円にものぼるとされており、これらはFinbloxのような出資先やテザー社などによる仮想通貨担保の借入によるレバレッジがあることから、仮想通貨市場に影響されて変動すると見られるでしょう。
Three Arrows Capitalのポートフォリオ
3ACは多くの仮想通貨スタートアップにシードラウンドにて投資しており、有名所では
BlockFi:レンディング企業
StarkWare:zk-RollupのL2開発企業
Fireblocks:MPCカストディウォレット
Deribit:デリバティブ取引所
に出資しており、さらにファンドにも出資しており
・Coincident Capital
・Multicoin Capital
・DACM
・Play Ventures
・Hypersphere Ventures
がポートフォリオとして入っているのです。これらの非上場株はOTCで損切りされると見られ、ファンドに至っては形式によりますが債権化した場合に資金回収による連鎖倒産の可能性が考えられるでしょう。
Three Arrows Capitalのアドレス一覧
まず最初にThree Arrows Capitalの運用しているアドレスから、現在の状況を見てみましょう。Three Arrows Capital(以下3ACとする)はセルシウス同様に運用によってアドレスをわけており、
Aave運用: