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墨汁マガジンVol.723「FTXのBlockFi買収の影響 BlockFiの利上げに伴いレンディングするべきか?」

目次
  • 1 FTXがBlockFiの買収というリーク
  • 2 BlockFiの金利を大幅引き上げ
  • 3 BlockFiの現在抱えるリスク
  • 4 BlockFiの運用
  • 5 下落トレンドでの運用損失の可能性
  • 6 BlockFiの現在の懸念点
  • 7 BlockFiで運用すべきか?
  • 8 まとめ

元祖仮想通貨レンディング企業のBlockFi(ブロックファイ)は、SEC(米証券取引委員会)による100億円超えの罰金支払いから金利やTier(段階的な金利引き下げ)による強い制限をしており、さらにセルシウス(Selsius)の引出し停止や破綻の可能性などから危険視されているのが現状です。

一方で米国最大手の仮想通貨取引所”FTX”がBlockFiの株式を取得するというリークがされており、それに伴いBlockFi7月から大幅な金利引き上げを行うと発表しました。本稿ではBlockFiの今後とFTXの資金流入におけるBlockFiを今後活用すべきなのか、今どのようなリスクがあるのかについてわかりやすく解説を行います。

墨汁マガジンVol.715「セルシウス(CEL)が仮想通貨暴落の引き金となるか?危険視される理由と注目指標一覧」を参照してください。

 

FTXがBlockFiの買収というリーク

WSJの報道によると、

 

「まだ最終的な合意には至っていないが、FTXがBlockFiの株式を一部取得する」

 

というリークがあるとしています。BlockFiはすでに先週FTXから2.5億ドル、日本円にして約337.9億円相当の資金調達を行ったということになり、これに伴い一時的な資金調達ではなくIPOを目指していたこともあり株の譲渡を行うという形になるのか、さらに新規でファンディングとなるのかで話が変わってくるでしょう。

 

さらにFTXのBlockFi株式取得は買収となる可能性がリークされており、BlockFiの株主次第とはなりますが、一部の株式取得ではなくFTXの傘下となる可能性が浮上しているのです。

 

 

BlockFiは今年2月に115億円の罰金をSECに支払っているため、この資金調達とさらなる株譲渡で資金調達をできるかでBlockFiの今後に大きく影響を与えるのです。BlockFiの罰金支払いとその影響については墨汁マガジンVol.672「BlockFiのSECによる115億円の罰金支払いの影響は?BlockFiの強み激減によるリスク」を参照してください。

 

BlockFiの金利を大幅引き上げ

また資金調達ができたことが理由か、BlockFiは金利を適用する段階の”Tier”と金利を大幅引き上げをするとしており、

 

ビットコイン:0.35BTC以上は0.1%のTierを排除し2~3.5%

イーサリアム:5ETH以上は0.1%のTierを排除し2~3.5%

ステーブルコイン:2~200万、または以上の低金利を7~8.5%

 

と金利引き上げとともに、金利適応が段階で変わるTierをほとんど排除してビットコインやイーサリアムにも2~3.5%という”大幅な引き上げ”を行っているのです。

出典:BlockFi – 2022年7月からの金利引き上げ発表

 

BlockFiの現在抱えるリスク

BlockFiは仮想通貨レンディング企業であり、CeFi(Centralized Finance)つまり銀行などのような中央集権で管理されている金融で、中央集権ならではの利点もありますがDeFiと異なるリスクを抱えていることになります。

現在の主なBlockFiのリスクは

 

1.BlockFiがThree Arrows Capital(3AC)の清算をミスしていた場合

2.

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