- 1 stETHはThe Merge後まで引出し/償還できない
- 2 stETHの弱点は投資の利点となる
- 3 stETHは航空株
- 4 stETHの流動性問題
- 5 stETHのペッグが戻る可能性は?
- 6 The Merge後のstETH償還を考える
- 7 stETHを購入するタイミング
- 8 stETH償還時の注意点
- 9 まとめ
Lido Finance(ライドファイナンス)のイーサリアム2.0ステーキングプールを介して発行されるstETHは、セルシウスネットワーク(Selsius Netwrok)やThree Arrows Capital(スリーアローズキャピタル)による売却により、対ETHのペッグが崩れが続いています。
今後stETHの価格が下がり続けると見られますが、イーサリアムの完全PoS移行のThe Mergeが今年に控えており、その後のアップデートでの引出しからstETHのETHへの償還を考える必要があります。本稿ではstETHとThe Mergeを意識した戦略について投資家向けに戦略を解説します。
セルシウスについては墨汁マガジンVol.715「セルシウス(CEL)が仮想通貨暴落の引き金となるか?危険視される理由と注目指標一覧」を参照してください。
stETHはThe Merge後まで引出し/償還できない
イーサリアム2.0のフェイズ0である”Beacon Chain(ビーコンチェーン)”の特性上、
「LidoからのstETHの償還/ETHの引出しはThe Mergeの実装後のアップデートまでできない」
という実装になっています。
このstETHの償還/ETHの引出しはThe Merge後の引出しコントラクトが実装されなければ、Lidoのデベロッパーは先に償還/引出しコントラクトをデプロイできないということになります。
そのためstETHのステーキング報酬の分だけstETHはインフレしていき、ETH2のステーキング需要に応じてstETHはセルシウスやThree Arrows Capital(以下3ACとする)売り以外でも常にstETH価格はペッグ崩れ気味となるのです。
stETHのステーキング報酬の反映については墨汁マガジンVol.712「図解で理解するLidoでイーサリアム2.0のステーキング報酬をstETHに反映する仕組み」を参照してください。
stETHの弱点は投資の利点となる
このstETHの償還/引出しとstETHのステーキング報酬分のインフレによるペッグ崩壊は”The Mergeを見越したトレード戦略を建てることができる”ということになります。
2022年6月末時点で最も最適なトレード戦略として考えられるのは
「stETHの