- 1 ステーキングサービスとは?
- 2 ステーキングサービスの仕組み
- 3 ノードの提供方式の違い
- 4 バリデータの運用
- 5 手数料と収益性の違い
- 6 関連する収益によるビジネス展開
- 7 中央集権性と分散の問題
- 8 まとめ
イーサリアムに代表される仮想通貨のETHをイーサリアムネットワークに対してステーキングをするProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)型のコンセンサスアルゴリズムはビットコインに代表されるProof of Workと比較して非常に複雑かつ参加難易度が高くなっています。
その結果として一般投資家向けにKraken(クラーケン)やCoinbase(コインベース)のような仮想通貨取引所、マイニングプールが提供する”ステーキングサービス”や、イーサリアムのコントラクトとDeFiを活用して行われる”Liquid Staking(流動性ステーキング)”が登場したのです。本稿ではSECによるKrakenの起訴で話題となっている”ステーキングサービスとその仕組”についてわかりやすく解説を行います。
Liquid Stakingの仕組みと違いについては墨汁マガジンVol.806「stETHのようなLiquid Staking(流動性ステーキング)はイーサリアム上海アップデート後どうなるのか?」を参照してください。
ステーキングサービスとは?
ETHやDOT、ATOMなどに代表される仮想通貨のステーキングサービスとは
「仮想通貨取引所等が投資家のETHなどを預かりステーキングすることでバリデータノードの運用と管理を代わりに行い、得られた報酬を管理手数料を引いて付与する代行サービス」
を表します。
つまり技術的な難しい話を抜きにすれば面倒な管理を”仮想通貨取引所に委託”することで擬似的にネットワークに参加することができるマイニングプールのようなサービスであるということになるでしょう。
自分でステーキングからバリデータ運用を行う方法についてはリサーチレポート「【マージ対応】イーサリアムステーキングのバリデータ運用 BeaconNodeとETH1エンジンの起動方法」を参照してください。
ステーキングサービスの仕組み
ではステーキングサービスの仕組みとLiquid Stakingを例に違いを見ていきましょう。ステーキングサービスの大きな特徴として
「Liquid Stakingと異なり、”