- 1 Liquid Stakingの仕組み一覧
- 2 Liquid Stakingとは?
- 3 Liquid Stakingとステーキングサービスの大きな違い
- 4 Liquid Staking自体の利点
- 5 stETHの欠点
- 6 LidoのstETHは上海アップデート後も重要
- 7 Liquid Stakingを利用するべき人は?
- 8 まとめ
Lido Finance(ライド・ファイナンス)が牽引するイーサリアムなどの流動性ステーキング(Liquid Staking)は、イーサリアム上海アップデートによるEIP-4895の「32ETH引出し実装」により、今後より利用が多くなるといえるでしょう。
本稿ではイーサリアムの上海アップデート後の32ETH引出しが可能になったあとのLido FinanceのstETHなどのLiquid Stakingを利用する利点と評価について投資家向けにわかりやすく解説を行います。
EIP-4895については墨汁マガジンVol.757「EIP-4895の”Withdrawl Push”とは?バリデータの32ETH引出し実装の現状と上海アップデート」を参照してください。
Liquid Stakingの仕組み一覧
Vol.312「イーサリアムバリデータプール “Rocket Pool”の仕組みとノードオペレーターの報酬(手数料)」
Vol.313「イーサリアム2.0のバリデータプール”Rocket Pool”のリスクとペナルティ対策」
Vol.706「LidoのstETHのペッグが崩れる理由 Curve Financeでデュアル流動性マイニングプールをローンチする利点とは?」
Vol.713「図解で理解するLidoでイーサリアム2.0のステーキング報酬をstETHに反映する仕組み」
Vol.709「イーサリアム2.0ステーキングプールLido Financeの概要 Rocketpoolとの違いと利点とは?」
Liquid Stakingとは?
イーサリアムのLiquid StakingとはLido FinanceやRocketPoolのようなDeFiプロジェクトが
「イーサリアムのような上海アップデートまで流動性がないステーキングをコントラクトを介してロックされているETHの1:1で売却が可能となるステーキングトークン(stETHやrETH)を発行し、イールドファーミングのような流動性提供のインセンティブを与えることでステーキングをしつつ流動性を生む」
というものです。
Liquid Stakingは大本のアイデアはConvex FinanceのcvxCRVやYearn FinanceのyveCRV-DAOのような恒久的なCRVトークンのロック問題を流動性マイニングで解決するのと同様のアプローチであり、イーサリアムバリデータという点を除けば簡単で
「流動性を持たないトークンにガバナンストークンなどの報酬を与えたり、流動性マイニング手数料というインセンティブで流動性を生み出す」
ということになります。
cvxCRVやyveCRV-DAOについては墨汁マガジンVol.707「Curve FinanceのcvxCRVやveCRV-DAOのペッグが崩れる理由 リスクと特性を理解する」を参照してください。
Liquid Stakingとステーキングサービスの大きな違い
イーサリアムをステーキングする方法として
1.自己バリデータ
2.Liquid Staking(LidoやRocketPool等)
3.ステーキングサービス(BinanceやKraken等)
がありますが、どれも大きな違いがあります。
最も大きな違いは
「