- 1 リップル社SECの訴訟で一部勝訴
- 2 リップル社一部勝訴でなぜ仮想通貨が上がった?
- 3 SEC訴訟とおかしな点
- 4 仮想通貨においてプラスとなるポイント
- 5 今後の問題点
- 6 まとめ
米国証券取引委員会(SEC)がXRPを発行したリップル社の訴訟における判決が約3年の裁判を経て一部勝訴という結果がでました。この影響でXRP価格は1ドル前後まで大きく回復し、仮想通貨全体にも大きな影響を与えています。
本稿では投資家向けにこのSECとリップル社訴訟における部分勝訴の影響についてわかりやすく解説を行います。リップル社とXRPの関係性、SECのリップル社裁判についてはリサーチレポート「暴かれたリップル社の闇SECの訴状から見る投資家が知るべきリップルとXRPの歴史」を参照してください。
リップル社SECの訴訟で一部勝訴
米国証券取引委員会(SEC)は2020年末にXRPを発行したリップル社に対して「未登録の証券を販売し、XRPを投資契約とみなされる」という内容で提訴、約3年に渡ってXRPの証券性やリップル社がXRPが証券に当たるということを知っておきながら意図的にSECへの登録をしなかったなど多くの問題点について裁判で争ってきました。
2023年7月14日、ニューヨーク州裁判所は
「XRP配布による仮想通貨取引所などのXRP流通市場での売買は”Howeyテストの基準と投資契約としての証券定義を満たさない”」
とし、SECの主張を一部認めたもののリップル社の部分勝訴という判決を下したのです。
つまりここでは機関投資家へのXRP販売はHowey Testの条件を満たす一方、仮想通貨取引所などの流通市場でのXRP販売は”投資契約”とは現状の資料からは認定できないということになっており、リップル社の要求を一部認めたということになったのです。
Howey Testと投資契約については墨汁マガジンVol.819「SEC(米証券取引委員会)が考える仮想通貨の証券定義とは?Howey Testから見るステーブルコイン」を参照してください。
リップル社一部勝訴でなぜ仮想通貨が上がった?
このリップル社の部分勝訴によりXRP価格は約30%の回復を記録、それと同時にSECによって証券として指摘を受けている仮想通貨が全体的に3~10%の回復という大きな影響が見られました。
これはなぜ仮想通貨全体が上昇したかというと
「リップル社のXRP