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墨汁マガジンVol.878「EVM経済圏を利用する際にDeFiでガスを得るベストな方法 ガストークン入手問題を解決するには?」

目次
  • 1 ブリッジ技術の解説一覧
  • 2 ガストークンを入手する手間と問題
  • 3 ガストークンが異なるEVMチェーン一覧
  • 4 ガストークンを入手する際の問題
  • 5 各EVMチェーンのガストークンをDeFiで入手する
  • 6 DeFiでの2種類のネィティブトークン入手方法
    • 6.1 方式1
    • 6.2 方式2
  • 7 EVMチェーン別ガストークンの入手方法
  • 8 まとめ

LayerZeroやOrbiter FinanceのようなイーサリアムのL2やEVM経済圏におけるインターオペラビリティを提供する次世代ブリッジプロジェクトにより、2023年現在マイナーEVMチェーンにも簡単にアクセスすることができるようになっています。一方でマイナーEVMチェーンではイーサリアムのArbitrumやOptimism、zkSyncやStarknetのようなL2のように手数料として支払うガスのネィティブトークンがETHでないのが大半であり、利用する際の問題となっているとも言えます。

本稿ではLayerZeroのエアドロップを意識した各マイナーEVMチェーンにおけるソースチェーン利用のためのガストークンを入手する方法と経路についてわかりやすく解説を行います。

LayerZeroのエアドロップ獲得条件と利用すべきDeFiとNFTについてはリサーチレポート「【完全版】LayerZero(レイヤーゼロ)を採用している91のDeFiとNFT一覧~ZROトークンの最大エアドロップを獲得する戦略~」を参照してください。

 

ブリッジ技術の解説一覧

 

Vol.712「イーサリアムブリッジ(Birdge)の3つのコア技術の概要と利点/欠点を理解する」

Vol.726「図解で理解するイーサリアムのRelayer型ブリッジコントラクトの仕組み」

Vol.728「図解で理解するAMM型ブリッジ Hop Exchangeの仕組みとHop ETHとは?」

Vol.857「図解で理解するOrbiter Financeの仕組み 次世代イーサリアム”Cross-Rollup”ブリッジとは?」

Vol.868「LayerZero(レイヤーゼロ)とは?ZROトークンのエアドロップ獲得戦略」

Vol.869「図解で理解するLayerZeroの仕組み Pt.1 ブリッジ技術のジレンマとULN(Ultra Light Node)」

 

ガストークンを入手する手間と問題

イーサリアムのL1及びRollupを採用したArbitrum(アービトラム)やzkSync(ジーケーシンク)などのzkEVMでは同ネットワークを利用する際に支払うガス(手数料)はイーサリアムと同じETHが使用されており、ETHを公式のブリッジやOrbiter Finance、LayerZeroを採用しているブリッジ等で簡単に手数料のガストークンを送金することが可能です。

一方でOptimistic RollupでもMetis Andromeda(メティス・アンドロメダ)のようなガストークンがETHではなく”METISトークン”である例や、Polygonの”MATICトークン”やBNB Chainの”BNBトークン”のようなガストークンがETHではない例がEVM経済圏では一般的です。

 

ガストークンが異なるEVMチェーン一覧

例えばLayerZeroが対応しているEVMチェーンでガストークンがETHではないチェーンは下記となっているのです。

 

BNB Chain(バイナンスチェーン):ガストークン=BNB

Avalanche(アバランチ):ガストークン=AVAX

Polygon(ポリゴン):ガストークン=MATIC

Fantom(ファントム):ガストークン=FTM

Harmony(ハーモニー):ガストークン=ONE

Gnosis(ノーシス):ガストークン=DAI

Celo(セロ):ガストークン=CELO

Fuse(ヒューズ):ガストークン=FUSE

Klaytn(クレイトン):ガストークン=KLAY

CoreDAO(コア・ダオ):ガストークン=CORE

OKXChain(OKXチェーン):ガストークン=OKT

Canto(カント):ガストークン=CANTO

Tenet(テネット):ガストークン=TENET

DFK(ディファイ・キングダム):ガストークン=DFK

Meter(メーター):ガストークン=MTR

Kava EVM(カバEVM):ガストークン=KAVA

Mantle(マントル):ガストークン=MNT

Metis(メティス):ガストークン=METIS

 

さらに非EVM経済圏では

 

Aptos Network(アプトス・ネットワーク):ガストークン=APT

Moonbeam(ムーンビーム):ガストークン=GLMR

Moonriver(ムーンリバー):ガストークン=MOVR

 

となっており、各チェーンを利用するためには個別のネィティブ仮想通貨(暗号資産)を入手する必要があるということになるでしょう。

 

ガストークンを入手する際の問題

ここで上記19のEVMチェーンの各ガストークンを入手する際の問題を考えてみましょう。基本的にはBinanceなどの仮想通貨取引所にETHやステーブルコインを入金してトークンを購入し、出金して各チェーンに送る必要があります。

ここでの問題としては

 

1.仮想通貨取引所に入金する必要がある

2.購入時の”最低購入単価”で過剰に購入する必要がある

3.出金手数料が個別にかかる

4.出金最低数量(大抵10ドル)を購入する必要がある

5.Binanceには上場していないものもある

 

という問題があるのです。

これらの問題を解決するのがDeFi

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