- 1 L2はTVLの奪い合い=DeFiの運用チャンス
- 2 重要なのはローリスク・ハイリターン
- 3 利用すべきではないL2は?
- 4 利用すべきL2チェーン
- 5 一足先をゆくOptimistic Rollup
- 6 2020~2021年と同様の低リスクで運用
- 7 zkEVMでベストなのは?
- 8 まとめ
2021年末の長期下落トレンドから続く”仮想通貨の冬”はイーサリアム上の分散金融”DeFi”での運用収益に大きな影響を与え、さらにBlockFiなどの仮想通貨レンディング企業がほぼ全て破産したことでステーブルコインやETHの運用先がなくなるという問題を抱えていました。
一方現在はOptimismのOP Stackを始めとしたBaseチェーンなどのL2ネットワーク、zkSyncなどのzkEVM、さらにはブリッジプロジェクト最大手のLayerZeroによりDeFiにおける運用の幅が2020~2021年とは比べ物にならないほど広がっているのが現状です。本稿では2023年下半期版のDeFiでのステーブルコイン及びETH運用先の戦略について仮想通貨(暗号資産)投資家にわかりやすく解説を行います。
大本となる考え方については墨汁マガジンVol.865「【2023年上半期版】イーサリアム(ETH)のDeFi運用戦略を考える」を参照してください。
L2はTVLの奪い合い=DeFiの運用チャンス
2021年から2022年にかけてはイーサリアムはL2の黎明期であったといえ、現在はEIP-4844通称Proto-Danksharding(プロト・ダンクシャーディング)の実装を行うDencun(デンクン)アップデートを2023年末から2024年に控えていることや、OP Stackによる”L2ストーム”とも言える
「イーサリアムのL2移行の加速と乱立の時代」
となっています。
これは事前の解説での予想どおりであり、Coinbase(コインベース)のBaseチェーンやZora、Binance(バイナンス)のopBNBなど既にOP Stackを介したL2のメインネットローンチが相次いでいます。
このことから
「2020~2021年にかけたEVMチェーンのTVL奪い合いと同様のことがL2でも起きており、Grants(助成金)合戦によるTVLの奪い合いが現在起きている」
ということです。
L2への移行がメインストリームとなる理由については墨汁マガジンVol.849「図解で理解する次の上昇トレンドでイーサリアムL2銘柄の高騰となる理由」を参照してください。
重要なのはローリスク・ハイリターン
ここで注意したいのは、
「DeFiの運用先はローリスク・ハイリターンであるべきであり、そもそもTVLが低くてリスクが高く、無駄に高いAPYであるところは地雷」
であるという点です。
今重要視すべき点は”DeFiで