- 1 WBTCとは?
- 2 WBTCの概要
- 3 WBTC問題
- 4 仮想通貨の10年間の爆弾一覧
- 5 知られざるJustin Sunの問題点
- 6 Tron問題と疑惑
- 7 FTX破産で学ぶこと
- 8 まとめ
イーサリアム上にビットコインを持ち込むことができるWBTC(Wrapped BTC)はDeFiにおけるステーブルコインと合わせて中核的役割を果たしている一方、Tron(トロン)のJustin Sun(ジャスティン・サン)が参入することで「WBTC問題」として懸念が上がっています。
本稿では現在のWBTCが取り巻く問題点について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。WBTC及び類似のrenBTCの発行の仕組みと違いについては墨汁マガジンVol.483「図解で理解するrenBTCとWBTC発行の仕組みと違い renVMの役割とは?」を参照してください。
WBTCとは?
仮想通貨におけるWBTCとは「Wrapped BTC」のことであり、
「イーサリアム上でERC20トークン形式としてビットコイン(BTC)の裏付けを持つトークン」
を指します。
つまり本質的にはCircle社が発行するUSDCや、テザー社のUSDTと同様で、1WBTCに対して1BTCが裏付けとして保管されているということであり、中央集権ではあるもののユースケースのないBTCに対してイーサリアム上でのDeFi利用、さらにはイールド(利回り)まで生むことができるまさに画期的なステーブルコインの一種であると言えるでしょう。
WBTCの概要
WBTCはカストディアンであるBitGoが提供しており、WBTCのプロジェクト概要は下記のようになっています。
開発元 | BitGo |
チェーン | イーサリアム |
種類 | カストディアン |
コア技術 | ERC20 |
創設年 | 2013年 |
メインネットローンチ | 2023年6月21日 |
資金調達額 | 1.69億ドル(約246.5億円) |
公式X(Twitter) | @WrappedBTC |
トークン | WBTC |
WBTC問題
WBTCはDeFiでビットコインが利用できる一方、2022年から次々と問題を抱えています。今回で言えばBitGoが2024年8月10日に発表したJustin Sunの会社であるBiT Globalとの提携がことの発端となっているのです。
出典:Bitgo – Justin SunのBiT Globalとの提携発表
ここでのポイントは
1.WBTCは