- 1 ライトコインの半減期と間違った認識
- 2 過去の半減期とビットコイン価格の関係性
- 3 半減期のデータから見る高騰原因と傾向
- 4 半減期は全てにおいて有効ではない理由と注意点
- 5 半減期を考慮したライトコインテクニカル分析
- 6 まとめ
ビットコインは約4年に一度の半減期まで後1年を切っており、2020年5~6月頃予定となっています。そんな中、ビットコインのフォークであるライトコインは、先に半減期を迎えることから、”半減期”という買い煽り記事がよく見られます。これは2016年にあったビットコインの半減期時期と同様であり、また当時のPBoCショックやマウントゴックス後のトレンドと類似していることからも、期待と煽り買いによる価格高騰がライトコインで注目されているのです。
本稿では、この半減期が本当に価格に影響するのか、またビットコインとライトコイン以外にも同様に半減期を設けているブロックチェーンは同様の価格影響を受けるのか、誤解されている半減期の本当の意味について解説を行います。
出典:https://www.litecoinblockhalf.com/
ライトコインの半減期と間違った認識
ライトコインの半減期までは、残り53日となっており、2ヶ月を切っています。この半減期はプロトコル上定められており、ビットコインの発行制限である2100万BTCと同様に変更されることはありません(フォークコインでの変更などを除く)。本来半減期とは、ゴールドなどの採掘レートと類似させるための調整プロトコルであり、ビットコイン価格がセキュリティと分散性を維持するというインセンティブモデルにおいて、非常に重要なイベントであると言えるでしょう。
よくある説明としては、
「半減期によりマイニング報酬が半額となるため、マイナーとしては収益を維持できず、価格が上がる必要がある」
のような間違えた解釈でしょう。その他にも過去のチャートと比較し、半減期が必ず価格が高騰するなどの買い煽り記事やツイートなどは毎回必ずでてきます。
ですが、実際は半減期=価格への影響という解釈は間違っているのです。順を追って見ていきましょう。
過去の半減期とビットコイン価格の関係性
まずビットコインの例からみていくと、最大発行数は2100万BTCで、現在の市場供給量は約1772万BTCとなっています。過去の半減期のイベントは下記チャートのようになっており、2100万BTCの発行制限へと収束していっていることがわかります。
出典:https://www.blockchain.com/en/charts/total-bitcoins?timespan=all
半減期のデータから見る高騰原因と傾向
では半減期というイベントをよく理解するため、更に詳しい分析をしてみましょう。まずはヤフーファイナンス