目次
- 1 これまでに送金できなくなったETHの総数
- 2 ETHのバリデーター以外の需要
- 3 ETHのインフレ率の調整
- 4 イーサリアムバリデーターの報酬は何ETHに収束するか?
- 5 まとめ
イーサリアム2.0、通称セレニティは予想よりも早く2020年ローンチ予定となっています。マガジンVol.229 「イーサリアム2.0 バリデーターはいつなれるのか?インフレ率の調整はほぼ確定か」で解説したように、イーサリアム2.0のリサーチャーは2021年に10分の1にマイニング報酬を減少という提案をしましたが、Vitalik氏が提案するように2020年には行われることが確実となるでしょう。
本稿では、それらインフレ率の調整をイーサリアム2.0でのバリデーター報酬から計算分析し、今後のイーサリアムでのバリデーター報酬について解説を行います。
これまでに送金できなくなったETHの総数
ではバリデーター報酬割合とインセンティブで、インフレ率から何%の報酬で収束するかを予測してみましょう。イーサリアムの2019年6月現在のETHの市場供給量は約1.06億ETHとなっています。このうち、
・0x0→約7,000ETH
・Parityのマルチシグ凍結バグ→約51万ETH
・コントラクトアドレスへの誤送金→約5,200ETH
・Quadriga CXの2017年ETCへの誤送金→約4,500ETH
・その他GOX etc…
となり、私が把握しているだけでも約53万ETHが永久に移動できない凍結状態であり、これは全体の0.5%にも及びます。個人で秘密鍵やKeystoreを紛失したり、パスワードがわからなくなるなどのGOXは多く、実際は市場全体の1%は誰のコントロール下にもないETHとなるでしょう。
出典:https://etherscan.io/chart/ethersupplygrowth
ETHのバリデーター以外の需要
また、イーサリアムはDeFi需要があるため、各コントラクトへETHがロックされ