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墨汁マガジンVol.276「イーサリアムのイスタンブールに注目しない理由」

目次
  • 1 イスタンブールはさらに2つのハードフォークに分割
  • 2 ハイリスクハイリターンなアップデート
  • 3 ビザンチウム以降の無意味な実装
  • 4 イーサリアムがハードフォークをするリスク
    • 4.1 デベロッパーが注意しなければならない点
    • 4.2 8ヶ月のハードフォーク周期は逆効果
  • 5 まとめ

イーサリアムは、2019年内大型アップデートのイスタンブール実装を控えています。予定としては10月16日でのイスタンブールハードフォークとなっていますが、イーサリアム界隈ではイスタンブールの動向はほとんど注目されていません。これは墨汁うまいも同様で、イスタンブールには全く注目しておらず、理由は過去のマガジンでイスタンブールの重要EIPについて解説した通りになっています。

本稿ではイスタンブール実装がなぜイーサリアム価格に影響しないのか、なぜ注目しないのかについて解説を行います。

 

 

イスタンブールはさらに2つのハードフォークに分割

イーサリアムのアップデートロードマップは、本来

 

・フロンティア(初期稼働)

・ホームステッド(安定版)

・メトロポリス(調整版)

・セレニティ(完成版)

 

となっており、現在はメトロポリスでビザンチウム、コンスタンティノープル(サンクトペテルブルク)と分割し、第4段目のアップデートとなります。さらにイスタンブール実装は1と2に分割することから、メトロポリスの中のイスタンブールの中のPt.1が10月16日に実装予定ということになります。GethのリードデベロッパーのPeter氏によると

 

「イーサリアムはイスタンブール実装を2つに分割する。今回実装するEIPを実装できればいいが、2-3週間という短い期間では難しい」

 

述べています。イスタンブール2は2020年に実装予定となり、非常に短いスパンでのハードフォークということになるでしょう。

 

ハイリスクハイリターンなアップデート

ではなぜイスタンブールに注目しないか見てみましょう。

まずイスタンブールについての解説を行ったマガジンで解説したように、重要なEIPは

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