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墨汁マガジンVol.424「イーサリアム2.0バリデータ運用はHDDでも可能か?SSDと比較したデータと運用別の選択」

目次
  • 1 SSDとHDDは5種類存在する
  • 2 イーサリアムバリデータとマイニングの違い
  • 3 HDDの転送速度と性能
  • 4 SSDとの性能比較
  • 5 接続のボトルネックと問題
  • 6 まとめ

イーサリアム2.0のバリデータでは、最低運用スペックとしてストレージにSSDが推奨されています。SSDは10年前と比較すると非常に安価となったものの、HDDと比較すると1GBあたりの価格は依然として高く、バリデータのために既に保有しているHDDを流用できないため初期コストがかさむことになるでしょう。

本稿ではイーサリアム2.0のバリデータ運用を行う際のHDDやSSDについてデータから比較、検証と分析結果について詳しく解説を行います。

バリデータノードの初期コストについては墨汁マガジンVol.406「ETH2トパーズテストネットから分析する最新バリデータコスト」を参照してください。

 

SSDとHDDは5種類存在する

まず前提知識としてイーサリアムノードにも使用するストレージについて見ていきましょう。主にストレージにはHDDとSSDがあり、更に細分化すると

 

・M.2 SSD

・SSD SATA接続

・3.5インチHDD 7200rpm

・3.5インチHDD 5400rpm

・2.5インチHDD

 

の5つに細分化することができます。基本的に下にいくほど1GBあたりの価格が安く、最新規格のM.2 SSDは周辺機器(M/Bやケースなど)が高額になりますが、速度が非常に早くなります。トパーズテストネットや、イーサリアムレガシーチェーンのフルノードではHDDではなくSSDが推奨されているのが現状です。

 

イーサリアムバリデータとマイニングの違い

イーサリアムレガシーチェーンのマイニングリグでは、マイナーはマイニングプールに参加するため独自にイーサリアムノードを建てる必要がありませんでした。従ってマイニングリグではSSDではなく低スペックHDDで問題がなく、非常に安価で小型な2.5インチHDDで十分でした。例えば2.5インチHDDで250GBの場合約3000円前後となります。


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対してイーサリアム2.0バリデータは自身が一つのバリデータノードとして、Beacon Nodeを建てることが大前提であるため、バリデータは常にイーサリアム2.0のスロット(ブロック)同期を考慮しなければならないのです。そのためSSDでなければならない場合、既に所有しているHDDを流用することができずSSDを新たに購入する必要があるでしょう。

SSDで250GBの場合4000~5000円+ケースが必要となるため、約2000~3000円の価格差が出ることになります。また将来的なことを考慮して容量を大きくすると、その分だけSSDは割高になってしまうのです。


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HDDの転送速度と性能

では実際にイーサリアム2.0バリデータをHDDで運用できるかについてデータからみていきましょう。まず重要となるのはHDD

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