- 1 NFTの解説一覧
- 2 NFTとイーサリアムの歴史
- 3 NFTの歴史略歴
- 4 NFTの価値はあるのか?
- 5 保険と投資はわけるのと本質は同じ
- 6 NFT投資のリスク
- 7 NFTバブルが崩壊した場合の影響
- 8 まとめ
NFT(Non-Fungible Token)は2018年にイーサリアム上でERC721として規格化され、2020年から21年にかけて爆発的な人気を誇るようになりました。DeFiの投資に対し、NFTに対するトレードや投資も2021年に入って加速度的に増加しています。本稿ではNFTを投資対象としてみた場合の今後とそのリスクについて詳しく解説を行います。
NFTの解説一覧
墨汁マガジンVol.597「NFTはバブルか?NFTの歴史から見る投資すべきかの判断の考え方とそのNFT投資のリスク」
墨汁マガジンVol.607 「NFTバブルとICOバブルの違い NFTバブルが崩壊した際の今後のシナリオ」
墨汁マガジンVol.657「NFTはどこに保存されている?イーサリアムのコントラクトから見るNFTの保管場所と価値の源泉」
墨汁マガジンVol.659「イーサリアムのアプローチから見るNFTの未来」墨汁マガジンVol.705「NFTアートの画像ダウンロード問題 NFTの本質的価値を理解するとわかる需要の根源とは?」
墨汁マガジンVol.764「DeFiやNFTにおける適切なApprove管理とは?Approveの仕組みから見るリスク」
NFTとイーサリアムの歴史
NFTの歴史は以外に知られていないが長く、イーサリアムのコントラクト利用がICOによって加速した2016年を経て2017年9月にブロックチェーンゲームなどのアイテムでより多様性をもたせる需要などを考慮し、イーサリアム上でのトークン発行規格として”ERC721トークン”がEIPによって整備されたのがトレンドのはじまりとなっています。
2018年1月、ERC721トークンは正式なNFTのトークン規格”EIP-721”としてイーサリアムネットワークに定義されることになり、イーサリアム上のゲームDappsなどで使用されることになりました。同年5月、猫をNFTとしたゲーム”Cryptokitty”がローンチ。そして同年6月、ENJコインなどで知られるEnjinがERC721トークンの発行のための利便性を上げたERC1155がEIPで提案され、NFTの環境が整ったと言っても過言ではないでしょう。
その後2018~19年にかけてイーサリアム上でのERC20トークンなどの売買をコントラクトで可能な非中央集権取引所”DEX”がMaker DAOのOasisなどから少しずつ広まり、NFTを売買することのできるDEX”NFTマーケットプレイス”が2020年に主流となりました。NFTマーケットプレイスではOpenSeaが最大手となっており、他にもRaribleなどがあります。2020年にUniswapやCurve Financeなどによるガバナンストークンがブームとなり、コントラクトの”レゴ化”が進み、OpenSeaのPOAPやRaribleのRARIなどがNFT売買で付与されるようになったこともNFTブームの理由と言えるでしょう。
コントラクトのレゴ化については墨汁マガジンVol.549「DeFiの歴史 Pt.4 DeFiが複雑してレゴ化した理由とその”シンギュラリティ”」を参照してください。
NFTの歴史略歴
2017年6月:CryptoPunkが初のNFTをイーサリアム上で発行
2017年9月:NFTのトークン規格についてGitHubで議論される
2017年12月:OpenSeaのベータローンチ
2018年1月:ERC721トークンの規格整備
2018年5月:NFTゲーム”Cryptokitty”ローンチ
2018年9月:ERC1155トークンの規格整備
2020年初旬:Raribleローンチ
2020年7月:RaribleのガバナンストークンRARIローンチ
2021年8月:VISAがNFTを購入
NFTの価値はあるのか?
2021年8月23日、クレジットカードブランド最大手のVISAがイーサリアム上で初のNFTを発行したCrypoPunksのNFTを1500万ドルで購入したと報道されました。このNFTは投資としての