目次
- 1 Uniswap v2のコピー
- 2 x*y=k
- 3 価格がスリップする原理
- 4 プライスインパクトを計算する
- 4.1 手数料と流動性プールの特徴
- 4.2 スワップ時の計算
- 5 まとめ
LPによる流動性提供をベースにしたUniswapなどのDEXは、x*y=kの曲線でスワップ後の価格が決定します。UniswapがDeFiのクリティカルなインフラとなっている一方、x*y=kがどのように仮想通貨の価格に影響するかを理解している人は少ないでしょう。本稿ではUniswap v2をベースとしたx*y=kの計算方法と、流動性に対するプライスインパクトなどをシミュレーションする方法について詳しく解説を行います。
Uniswapの基本的な仕組みについては墨汁マガジンVol.470「図解で理解するUniswapのわかりやすい仕組みPt.1 流動性マイニングとプール」を参照してください。
Uniswap v2のコピー
BSCやPolygonなどのサイドチェーンがEVMを実装する理由として
「複雑なEVMの設計やSolidityなどのプログラミング言語を開発する手間を省き、イーサリアム上のコントラクトをかんたんにコピーしてデプロイするため」
です。
また殆どのAMMをベースとしたシンプルなスワップコントラクトはUniswap v2をコピーしており、UIが変わっているだけとなっています。そのため基本原理はx*y=kの曲線となっており、スリップや価格への影響を計算するにはUniswap v2をベースにすれば計算できるということになります。
x*y=k
では本題のx*y=kの曲線からみてみましょう。墨汁マガジンVol.592「図解で理解するCurve Financeの仕組み Amplification Parameter”A”とその利点」で見たように、x*y=kの曲線は下図のようになっています。
このx*y=kの曲線が表す意味として
「プールの流動性に対して