- 1 ProShares Bitcoin Strategy ETFとは?
- 2 ビットコイン先物ETFの問題点
- 3 限月とロールオーバー
- 4 コンタンゴとバックワーデーション
- 5 過去の例から見る影響
- 6 ビットコイン先物ETFの高いリスク
- 7 ETFの実例
- 8 まとめ
SECは米国初のビットコインETFであるProShares Bitcoin Strategy ETFを承認した一方、ウィンクルボス兄弟やVanEckなどが上場申請してきたビットコインETFとは異なるビットコイン先物ベースの”ビットコイン先物ETF”となっています。このビットコイン先物をベースにしたETFには現物ビットコインをベースとしたETFとは異なり大きなリスクが存在するのです。本稿ではビットコイン先物ベースのビットコインETFがなぜリスクが高いのかを実例を元に詳しく解説を行います。
ビットコインETFの利点については墨汁マガジン「SEC ビットコインETF承認 ビットコインETFがなぜ重要しされるのか?」を参照してください。
ProShares Bitcoin Strategy ETFとは?
ProShares Bitcoin Strategy ETFとは米国初のSECから承認された仮想通貨ETFであり、ビットコインETF初の事例となるファンドで、ProSharesはProFunds Groupが提供する投資信託であり、2021年7月時点のAUMは580億ドルを誇っています。
ProShraresが提供するETFは主にインバース型ETF(ベア)である”Short ProShares”やレバレッジ型ETF(ブル)である”Ultra ProShares”などがあり、140以上のETFを提供していることで有名です。また米株インデックスのS&P500の2倍レバレッジとなるUltra S&P 500(ティッカー:SSO)が有名所でしょう。
ProFunds Groupは1997年に10万ドルの資本金で設立されインバース(ベア)型ETFを1997年にローンチ、2006年に同ファンド初のインバース型ETFが承認されたという歴史を持ちます。
ビットコイン先物ETFの問題点
ProShares Bitcoin Strategy ETFはビットコイン先物をベースにしたビットコイン”先物”ETFです。
つまり
「ProShares Bitcoin Strategy ETFはビットコイン先物の価格をトラックするETF」
ということになります。ここで問題となるのはビットコイン現物ではなく、”ビットコイン先物”であるという点です。
ビットコイン先物の問題は
「ビットコイン現物と異なり