- 1 ETHマージ完了の事実売り
- 2 なぜETHのマージ事実売りとなったのか?
- 3 事実売りの拍車をかけたのはETHW?
- 4 マイニング廃止でETHの発行数は激減
- 5 32ETH引き出し実装の優先度は?
- 6 マーケットの真理を考慮したETH価格の今後
- 7 まとめ
イーサリアムは約9年に渡るPoSへの移行という超大型アップデート”マージ(The Merge)”を2022年9月15日に無事実装。2018年から進むイーサリアム2.0への大型アップデートの第一歩を踏み出したものの、ETH価格はマージの実装を発表した時の最安値を割り込み1200ドル後半を推移しています。
本稿ではマージでなぜ価格が回復せず事実売りとして下落したのか、マージの今後のETH価格への影響はどうなるのかについてわかりやすく解説を行います。
イーサリアムのThe Mergeで変更される構造とETHへの影響については墨汁マガジンVol.752「イーサリアム”マージ(The Merge)”で変更される構造を理解する ETHへの影響は?」を参照してください。
ETHマージ完了の事実売り
イーサリアムのマージ(The Merge)は2022年9月19日に行われ、1スロットのブロック提案ミスはあったものの、その後Beacon Chain(ビーコンチェーン)はJustification及びFinalaizeすることができ、正常にマージを終えることができました。
マージをメインネット実装することが正式に発表されたのは2022年8月24日、その後ベラトリックスアップデート、マージのパリアップデートまではイーサリアムはビットコインを超えるパフォーマンスで価格回復を見せてきました。
その一方でマージ完了後はビットコインを下回っており、マージ後の最高値は1653ドルで18日には2017~2018年の仮想通貨バブルの最高値を下回る結果となる”事実売り”となっているのです。
イーサリアムのJustificationについては墨汁マガジンVol.632「イーサリアム2.0のアテステーション(Attestations)とは?Justificationとアルタイルでの報酬形態」にてわかりやすく解説しています。
なぜETHのマージ事実売りとなったのか?
テクニカル分析の重要ポイント2022年08月23日~29日「再度失速のビットコイン短期下落トレンド入 イーサリアム事実売りの懸念」で事前に解説していたように、ファンダメンタル及びテクニカル分析上で
「マージの事実売りとなる可能性が高い非常にリスキーな相場」
となっていました。
というのも元々9月はファンダメンタル上で非常に大きな起点となる月であり、
「9月