- 1 メイントレンドとサブトレンド
- 2 データから見るイーサリアムの本当のドミナンス
- 3 イーサリアムの本質的価値を測る
- 4 イーサリアムETFとETH現物
- 5 L2ドミナンスから見る本質的価値
- 6 ブリッジプロジェクトの本質的価値
- 7 本質的価値は割安を示す指標だが長期で見る必要がある
- 8 まとめ
直近のビットコインの最高値更新に反し、イーサリアム価格は更新できていないことでソラナなどと比較してETHがオワコンなどとX(旧Twitter)などで言われています。一方でこれらはあくまでパフォーマンスのみをみたうわべのものであり、仮想通貨投資家が考えるべき「本質的価値」については無視されていると言えるでしょう。
本稿では実際のデータを用いたイーサリアムの本質的価値、今後の相場について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
現状の相場でこのような根拠のない批判が出る理由については墨汁マガジンVol.1089「下落トレンド時に精神を安定させるための仮想通貨投資家が知っておくべき事」を参照してください。
メイントレンドとサブトレンド
同じ仮想通貨を資産クラスとして見た時、中長期では資産クラスはどれも同じトレンドを示し、
「短期の価格変動が起きたとしてもそれはメイントレンドに反してればそれは短期的であり、サブトレンドとして長期トレンドに是正される」
ことになります。
つまり価格のパフォーマンスのみを比較して批判することは初心者のすることであり、仮想通貨投資家としてはそのトークンまたはエコシステムの本質的価値を評価し、割安なのかを考える必要があるのです。
メイントレンドとサブトレンドについてはテクニカル分析講座「Vol.3 テクニカル分析におけるトレンドの重要性 初心者を脱却して勝率を上げるための考え方」を参照してください。
データから見るイーサリアムの本当のドミナンス
では実際のデータから仮想通貨全体の現在のイーサリアムの位置についてみていきましょう。
イーサリアムエコシステムは非常に広大であり、
EVMチェーン:EVMを導入したL1
L2:イーサリアム上に展開するRollup or 非EVM Rollup
L2 Stack:OP StackやZK Stack、Arbitrum Orbitなどを採用したL2
zkEVM:zk-Rollupを採用したL2
などがあります。
これらトップ400チェーンのTVLをドミナンス(2025年2月時点)でみると、イーサリアムは52.8%となりガスの高騰なども関係なく過半数を占めています。
さらにこのデータをより詳細に分類していくと、各ベースチェーンのエコシステムで見ることができ、トップ18エコシステムは下記表の通りとなります。