目次
- 1 マルチクライアントテストネットとは?
- 2 ビットコインの問題点
- 3 イーサリアム2.0の開発アプローチと利点
- 4 マルチクライアントテストネットの構造
- 5 Schlesiテストネット
- 6 まとめ
イーサリアム2.0フェイズ0のローンチ条件として、ETH2マルチクライアントテストネットで2ヶ月問題なく運用できることを前提としています。Prysmatic labsによるトパーズテストネットではメインネット環境を実装しており、実際に32GoETHをステーキングすることでバリデータテストを行うことができますが、このイーサリアム2.0ローンチの条件となるマルチクライアントではありません。
本稿ではイーサリアム2.0のローンチ条件であるマルチクライアントテストネットの必要性と進捗について詳しく解説を行います。
イーサリアム2.0で32ETHをステーキングしてバリデータとなる手順については墨汁マガジンVol.413「32ETHをステーキングしてイーサリアム2.0バリデータになる手順と概要」を参照してください。
マルチクライアントテストネットとは?
ビットコインのローンチからよく聞くようになった非中央集権という言葉、これは分散とも似ていますがビットコインは真に分散しているのか、また分散合意を真に形成しているかと言われるとそうではありません。ビットコインのすごいところはそれなりの落とし所でビザンチン将軍問題を一見解決している点です。イーサリアムはビットコインを参考に、解決できていない分散合意問題をより分散性を高め、なおかつShardingとCasperでスケーリングするということを目標に開発しています。
イーサリアムのマルチクライアントテストネットとは、その言葉の通りテストネットに単一のクライアントではなく、複数(マルチ)のクライアントを使用して参加できるテストネットを指します。
ビットコインの問題点
ではビットコインと比較してイーサリアム2.0のマルチクライアントテストネットについて見ていきましょう。ビットコインの問題点は