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墨汁マガジンVol.702「シビルアタック(Sybil Attack)とは?イーサリアムL2のエアドロップでシビルアタック認定される条件とNG行為」

目次
  • 1 エアドロップのシビル対策の解説一覧
  • 2 シビルアタック(Sybil Attack)とは?
  • 3 HOPエアドロップのシビルアタック認定
  • 4 シビルアタック認定の条件は?
  • 5 シビルアタック認定されたイーサリアムアドレス
  • 6 イーサリアムL1でのシビルアタックの例
  • 7 L2でのシビルアタックの例
  • 8 絶対避けるべきこと
  • 9 L2を1ヶ月以上使用してもシビルアタックになる例
  • 10 L2給付金をシビルアタック認定されずに獲得するには?
  • 11 まとめ

シビルアタック(Sybil Attack)はビットコインやイーサリアムなどのブロックチェーンではわりと一般的な攻撃であり、DeFiユーザーなどは普通に流動性マイニングやイールドファーミングをしている場合には影響は無視できます。一方でL2とEVMサイドチェーンへのブリッジを提供するHop Protocol(ホッププロトコル)が、ガバナンストークンのHOPをエアドロップする際にシビルアタックを行っているイーサリアムアドレスをかなり厳しく検閲して除外を行いました。

本稿では今後増えるであろうL2のエアドロップ給付金にてシビルアタック(またはシビル攻撃)とみなされる基準、シビルアタックとみなされないために気をつけることについて投資家向けにわかりやすく解説を行います。

イーサリアムL2のエアドロップ給付金獲得戦略については「イーサリアム”L2エアドロップ給付金”の獲得戦略 まだ間に合う?過去の傾向とトレンド変化から分析」を参照してください。

 

エアドロップのシビル対策の解説一覧

 

Vol.702「シビルアタック(Sybil Attack)とは?イーサリアムL2のエアドロップでシビルアタック認定される条件とNG行為」

Vol.888「zkEVMやLayerZeroでシビル認定されないためのレピュテーション対策」

Vol.894「LayerZeroのブリッジルートをシビル認定されないレピュテーションから考える」

 

シビルアタック(Sybil Attack)とは?

シビル攻撃またはシビルアタック(Sybil Attack)とは、

 

「個人または企業、団体が複数のアカウントを作成することであたかもアクティブユーザーが多くいるように見せかける」

 

攻撃を指します。

イーサリアムやビットコインにおけるマイナーやバリデータにはこのシビルアタックをするにはコストが大量にかかり、例えばイーサリアム2.0のバリデータでは1アカウントにつき32ETH(時価1120万円)を必要とするため、51%アタックのようなことをすることはできません。

一方でイーサリアムアカウント(EOS)の作成に制限はないため、ユーザー数の水増しや少額のETHを振り分けることでアクティブユーザーのシビルアタックを行うことがブロックチェーンアカウントでは可能なのです。

HOPエアドロップのシビルアタック認定

Hop Protocol(ホッププロトコル)はArbitrum(アービトラム)やOptimism(オプティミズム)、さらにはGnosi Chain(ノーシスチェーン)などのEVM経済圏へのブリッジを提供しているプロジェクトです。

Hop Protocolはガバナンストークン”HOP”のエアドロップを発表したものの、

 

「エアドロップをもらうために”シビルアタック”を行ったイーサリアムアカウントを除外した」

 

と発表しました。

これはL2エアドロップ給付金にも言えることですが、意図的にエアドロップをもらうためにアカウントを大量作成してL2を使用することは簡単にシビルアタック認定され、無駄なガスだけ手数料として払って終わってしうためかなり注意が必要なのです。

 

 

シビルアタック認定の条件は?

ではエアドロップにおけるシビルアタック認定の条件はどのようなものか分析してみましょう。

シビルアタックの認定として考えられるのは

 

「イーサリアムアカウント(EOA)

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