- 1 Uniswapの仕組みシリーズ一覧
- 2 Concentrated Liquidityとは?
- 3 Uniswap v2の流動性の問題
- 4 Concentrated Liquidityの利点
- 5 Concentrated Liquidityとインパーマネントロス
- 6 まとめ
Uniswapは2021年5月5日に流動性マイニングに新機能を備えたUniswap v3のローンチを予定しています。Uniswap v3ではv2と比較して流動性マイニングの資金効率が最大で4000倍にもなる”Concentrated Liquidity”が実装されます。本稿ではConcentrated Liquidityの仕組みについて詳しく図解で解説を行います。
Uniswap v3の概要については墨汁マガジン「Uniswap v3の概要 流動性マイニングのLPが知らないといけないこと」を参照してください。
Uniswapの仕組みシリーズ一覧
Uniswapのわかりやすい仕組みPt.1 流動性マイニングとプール
Uniswapのわかりやすい仕組みPt.2 Uniswap V2の手数料と利点
Uniswapのわかりやすい仕組みPt.3 流動性マイニングの安全性と利点
Uniswapのわかりやすい仕組みPt.4 AMM起因のインパーマネントロス/ゲインとは?
Uniswapのわかりやすい仕組みPt.5 Uniswap v3 Concentrated Liquidityとは?
図解で理解するAMMのスリップの仕組み x*y=kの曲線から価格影響を計算する
Concentrated Liquidityとは?
Uniswap v3のConcentrated Liquidityとは、日本語にすると”流動性の集中”であり、流動性マイニングで構成されるAMM型のDEXのより洗練されたスワップ環境を提供するための新機能を指します。
従来のUniswap v2では
x*y = k
をベースとした”プライスカーブ”を元に、スワップされる数量によってスリッページなどの計算を行うというモデルでした。
対してConcentrated Liquidityはその名前の通り、このx*y=kのプライスカーブ内で値を限定することで、より高い流動性と資金効率を可能にするというUniswap v3の新たな機能となっています。順を追ってみていきましょう。
Uniswap v2の流動性の問題
Uniswap v2などで採用されているx*y=kのプライスカーブには問題があり、Concentrated Liquidityはそれを改善することができます。この問題点とは