- 1 イーサリアムを淘汰するのは事実上不可能
- 2 イーサリアムの”コンポーザビリティ(Composability)”
- 3 アグリゲーター(Aggregator)とは?
- 4 DeFiアグリゲーターの種類
- 5 コンポーザビリティの重要性
- 6 まとめ
イーサリアム上のプロジェクトはDeFiの黎明期からコントラクトのコンポーザビリティ(Composability)を重視しており、このコンポーザビリティはDeFiの発展の急成長を促しました。一方でこのコンポーザビリティの重要性はあまり知られておらず、今後のコントラクトプラットフォーム型のブロックチェーンや、サイドチェーン、インターオペラビリティ型が生き残れるかの重要な判断材料となっているのです。
本稿ではあまり知られていないイーサリアムのコンポーザビリティの重要性とその影響について詳しく解説を行います。
イーサリアムを淘汰するのは事実上不可能
イーサリアムは発明者のVitalik氏に引き寄せられ、ブロックチェーンで最も多い開発者を有し、さらにイーサリアム上で開発を行うDeFiプロジェクトやNFTなどを含めると最も巨大なエコシスムを誇ります。2018年までは自称イーサリアムを超える”イーサリアムキラー”としてTronやEOSなどが出てきましたが、2019年からはイーサリアムへ接続する”インターオペラビリティ”や、”イーサリアムのスケーリング”と称したサイドチェーンによるセールス戦略となり、2020年からはDeFiをBSCにフォークするという風に変動しています。
このようにイーサリアム2.0の次世代ブロックチェーンを考慮しないにしても、イーサリアムの巨大エコシステムは他のセキュリティの低いチェーンに移動するインセンティブはなく、さらにこの巨大エコシステムとコンポーザビリティが相混ることで、現在のDeFiの巨大エコシステムを形成しています。この発展はDeFiの歴史を理解しないとわからない内容であり、DeFiの発展の歴史については下記を参照してください。
DeFiの歴史Pt.1 ステーブルコインはなぜ生まれた?意外と知らないステーブルコインの歴史
DeFiの歴史 Pt.2 DeFiの黎明期 DEXとレンディングを主軸にしたイーサリアム上の金融基盤形成
DeFiの歴史 Pt.3 レンディングで構成するDeFiの環境 借入需要はなぜあるのか?
DeFiの歴史 Pt.4 DeFiが複雑してレゴ化した理由とその”シンギュラリティ”」
イーサリアムの”コンポーザビリティ(Composability)”
イーサリアムが”ワールドコンピュータ”として開発する際に重要視しているのはDeFiのようなコントラクトのコンポーザビリティ(Composability)です。コンポーザビリティは日本語に直訳すると”構成可能性”などと表現されていますが、直感での理解は難しいでしょう。イーサリアムにおけるコンポーザビリティとはコントラクトにおける独特なものであり、つまり
「コントラクト