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墨汁マガジンVol.867「ブラックロックのビットコインETFはSECに承認されるのか?SECの傾向から考察」

目次
  • 1 ビットコインETFの解説一覧
  • 2 ブラックロックがビットコイン現物ETFを申請
  • 3 ブラックロックのビットコイン現物ETFとは?
  • 4 ブラックロックのビットコインETFは承認されるのか?
  • 5 ブラックロックのビットコインETF「iShares Bitcoin Trust」の特徴
  • 6 SECの仮想通貨取引所に対する姿勢
  • 7 ビットコイン現物ETFのポイント
  • 8 これまでのビットコインETF否決理由を振り返る
  • 9 ビットコイン現物ETFはいつ承認される?
  • 10 まとめ

世界最大手のETFジャイアント”ブラックロック(BlackRock)”はビットコイン現物を運用する”ビットコイン現物ETF”を申請、リーク報道からビットコインは期待上げの高騰で3万ドルを回復しました。

本稿ではブラックロックのビットコイン現物ETFが米国証券取引委員会(SEC)により承認されるのかについて現在の状況から考察、解説をわかりやすく行います。

 

ビットコインETFの解説一覧

 

Vol.287「ビットコインETFの仕組みと図解 VanEck SolidXのBTFとは?」

Vol.444「グレースケールビットコイントラスト(GBTC)の仕組み Pt.1 ビットコインETFとの違い」

Vol.450「ビットコインETFの仕組みと図解 VanEck SolidXのBTFとは?」

Vol.452「ビットコインETFはどうすればSECは承認するのか?」

Vol.617「SEC ビットコインETF承認 ビットコインETFがなぜ重要しされるのか?」

Vol.618「ビットコイン先物ETFの仕組み ProSharesビットコインETFを利用する際の高いリスク」

Vol.725「GrayscaleのGBTCのビットコインETF移行否決がビットコインに悪影響な理由」

 

ブラックロックがビットコイン現物ETFを申請

世界最大手の資産運用会社でETFジャイアントとして知られているブラックロック(BlackRock=BLK)がビットコイン現物ETFの申請準備をしているとリーク報道があり、ビットコインは6月のFOMCのFRBによるタカ派発言で下落していたにも関わらず反発上昇を記録しました。

 

 

翌日に正式に米国証券取引委員会(SEC)に対してブラックロックが正式にビットコイン現物ETFを申請、ファンド名は「iShares Bitcoin Trust(アイシェアーズ・ビットコイン・トラスト)」となっています。

 

出典:米国証券取引委員会(SEC) – ブラックロックによるビットコイン現物ETF申請書類

 

結果的にビットコインは25000ドルから急伸、3万ドルを回復して4月の最高値にアプローチしている状態です。

 

 

ブラックロックのビットコイン現物ETFとは?

ブラックロックが申請したのは”ビットコイン現物ETF(Bitcoin Spot ETF)”であり、すでに承認されている”ビットコイン先物ETF(Bitcoin Future ETF)”とは異なります。ビットコイン先物ETFはその名前の通り、ビットコイン先物をベースとして運用を行うETF(上場投資信託)であり、ビットコイン先物ETFの一覧として

 

・ProShares Bitcoin Strategy ETF(BITO)

・Valkyrie Bitcoin Strategy ETF(BTF)

・VanEck Bitcoin Strategy ETF(XBTF)

・Bitwise Bitcoin Strategy Optimum Roll ETF(BITC)

・Simplify Bitcoin Strategy PLUS Inc ETF (MAXI)

・Hashdex Bitcoin Futures ETF(DEFI)

 

などがすでに米SECに承認されており、香港証券取引所には

 

・CSOP Bitcoin Futures ETF(3066.HK)

・Samsung Bitcoin Futures Active ETF(3135.HK)

 

などが上場されているのです。

対してブラックロックが申請した”ビットコイン現物ETF”ではビットコイン現物価格をトラックする上場投資信託であり、ビットコイン現物へ直接投資を行うという大きな違いがあるのです。

 

ブラックロックのビットコインETFは承認されるのか?

まず結論からいうと現状のファンダメンタルからみて

 

「ブラックロックのビットコイン現物ETFは承認される可能性は今だに低い」

 

といえます。

この大きな理由として複数の問題があり、

 

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