目次
- 1 イーサリアムCasperの概要
- 2 イーサリアム2.0バリデータのペナルティ
- 3 実データから見るバリデータペナルティ
- 4 オフライン時のペナルティはリスクか?
- 5 まとめ
イーサリアム2.0では、EOSなどに見られるDPoSと異なるイーサリアム独自のPoS”Casper”を開発、実装しています。CasperはPoSの問題をスラッシャーというプロトコルでバリデータにペナルティを課すことで解決しているのです。本稿ではイーサリアム2.0でステーキングを行う際に懸念される、バリデータのペナルティについて実際にテストしたデータから詳しく解説を行います。
バリデータとBeacon Chainの詳しい概要の図解説明については墨汁マガジンVol.413「32ETHをステーキングしてイーサリアム2.0バリデータになる手順と概要」を参照してください。
イーサリアムCasperの概要
イーサリアム2.0のコンセンサスアルゴリズムのCasperでは、主にアテスターの投票加重でフォーク先を決定するフォークチョイスルール、アテステーションを行わないバリデータへのペナルティと攻撃に対するペナルティや加重を得るための複数のバリデータによる投票に対するペナルティなどにより、分散合意を形成します。またバリデータはRANDAOによる乱数によりランダムにCommitteeにアサインし、ブロックをプロポーズします。
フォークチョイスルールについてはVol.398「ETH2バリデータのプロポーザーとアテスター フォークチョイスルールによる合意形成の仕組み」を参照してください。
イーサリアム2.0バリデータのペナルティ
イーサリアム2.0でバリデータを建てる際に気になる点はバリデータへのペナルティでしょう。上記で説明したように主にバリデータへのペナルティは2種類で
Inactivity Leak:Casper維持、再起動のためのペナルティ
Partial Slash:分散性向上と攻撃者に対するペナルティ
です。バリデータが注意しなければいけないのは、