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墨汁マガジンVol.852「BlockFiのチャプターイレブン再生計画を理解する チャプターセブンと(清算)との比較と問題点とは?」

目次
  • 1 BlockFiの再建状況解説一覧
  • 2 BlockFiのチャプターイレブン再生プランを発表
  • 3 チャプターセブンとチャプターイレブン
  • 4 チャプターイレブンの再生プランの概要
  • 5 BlockFi再生プランのタイムライン
  • 6 資産返還率
  • 7 BlockFiの数々の問題点
  • 8 再生プランから見えるBlockFiの今後
  • 9 まとめ

破産してチャプターイレブン処理中のBlockFi(ブロックファイ)は提出期限として延長されていた2023年5月15日までに”再生プラン”を提出する必要があり、「公開声明と再生計画」を発表しました。

本稿ではBlockFiの考える再生計画と債権者と資金拘束されているウォレットユーザーはどうなるのかについてわかりやすく解説を行います。

BlockFiの再建状況解説一覧

 

Vol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」

Vol.786「First Day Motionとは?BlockFi破産後初のチャプターイレブン破産審理の重要ポイント」

Vol.787「BlockFi/Voyager Digital/セルシウスのチャプターイレブン破産申請後の現状と違いを理解する」

Vol.794「FTX/BlockFi/Voyager/セルシウス債権者はどれだけ仮想通貨の返済を受けられるのか?」

Vol.798「BlockFiの破綻理由を破産裁判資料から理解する 仮想通貨企業が抱える共通リスク」

Vol.801「BlockFiのBIAからWalletへの引出し無効に対する反対申立ての根拠と現状は?」

Vol.825「BlockFiから債権者への書類郵送 今後の対応と住所やアドレス変更をするには?」

Vol.833「【2023年3月最新】破産したBlockFi(ブロックファイ)の再建状況 SVB破綻影響やProof of Claim締切など」

Vol.836「BlockFi(ブロックファイ)BIA→ウォレット引き出し論争の現状 和解は可能か?」

 

BlockFiのチャプターイレブン再生プランを発表

BlockFiは再生計画の提出が15日に迫った2023年5月13日に再生プラン及び公開声明(Disclosure Statement)を発表しました。この公開声明によると法人自体を清算する”チャプターセブン”で全ての資産を売却した場合とチャプターイレブンの再生計画におけるBlockFi債権者に対する返還率が計算されており、チャプターセブンでの清算では債権者の対応する債務者(法人格)で変動し

 

最低:33.4% ~ 43.3%

最大:52.5% ~ 83.3%

 

チャプターイレブンの再生計画では

 

最低:36.2% ~ 47.7%

最大:94.4% ~ 100%

 

を受け取ることができるという見積もりが公開されているのです。

 

 

 

チャプターセブンとチャプターイレブン

BlockFiの提案されたチャプターイレブン再生計画は上記でみたように清算を行うチャプターセブンと再生を行うチャプターイレブンとなっていますが、

 

「再生計画自体が清算を行うというものであり、両者の違いは仮想通貨等の資産の弁済の早さと割合」

 

が違います。

 

BlockFiのチャプターイレブン再生プラン:https://restructuring.ra.kroll.com/blockfi/Home-DownloadPDF?id1=MTUwMTU5NQ==&id2=-1

 

一見チャプターセブンが早く資産が戻ってくるように見えますが間違いで”無駄な時間と意味のない訴訟”をする必要があるのです。

その理由として

 

「清算

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