- 1 FTXのチャプターイレブン解説一覧
- 2 FTXの返金は2024年末を目処に開始
- 3 FTXのこれまでのチャプターイレブン処理の裏側を理解する
- 4 FTX債権者がしなければいけないこと
- 5 FTXとBlockFiの今後
- 6 まとめ
破産した仮想通貨元最大手仮想通貨取引所のFTXは連鎖倒産を引き起こしたBlockFiと1041億円にも上る取引の合意を行い、チャプターイレブン処理が前に進みました。本稿ではBlockFiとの合意によりFTXの返金が行われる目処と最新のスケジュールについてわかりやすく解説を行います。
BlockFiとFTXとの合意については墨汁マガジンVol.957「BlockFiは返金率100%となるか?今後のスケジュールと知っておくべきこと」を参照してください。
FTXのチャプターイレブン解説一覧
Vol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」
Vol.799「FTT(FTXトークン)は証券?訴状から読み取るSECの証券定義」
FTXの返金は2024年末を目処に開始
FTXは2024年3月15日に一部の債権者、処理を担当するPwC、FTXのバハマでの処理を行う共同清算人(Joint Official Liquidators=JOL)によるミーティングを開催したと2024年4月1日に発表しました。
このFTX債権者と債務者であるFTXのミーティングにおいて
「チャプターイレブン処理を行う債務者(FTX)とJOLは共通の目標として2024年末までに第一回目となる返金を行うことに合意」
と発表しました。
これに伴いFTXの債権登録のデッドライン(期限)を2024年6月までに引き伸ばし、チャプターイレブンの再生プランの可決によって2024年末にかけての返金手続きを行うということになります。
FTXのこれまでのチャプターイレブン処理の裏側を理解する
ではここからは今回のFTX債権者ミーティングで決められた重要な内容についてみていきましょう。まず重要となるのはBlockFiと似た境遇ではあるものの、FTXの米国法人と海外法人との問題によるバックグラウンドが重要となり、
1.FTXはFTX.comで米国外にサービスを提供するために2021年7月にバハマに法人登録
2.FTX.comは元々香港法人で2019年5月に設立された
3.2022年