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墨汁マガジンVol.578「Curve FinanceのCRVファーミングAPYが低下し続ける理由 プールファクトリーとは?」

目次
  • 1 Curve Financeの流動性プール
  • 2 プールファクトリー(Pool Factory)とは?
  • 3 プールファクトリーの大きな利点
  • 4 Curve Financeでのスワップの特徴
  • 5 Curve Financeの流動性プール作成条件
  • 6 プールファクトリーの問題
  • 7 APYが低下しているその他の問題要因
  • 8 まとめ

ステーブルコインの流動性マイニング及びイールドファーミングで有名なCurve Financeは、ガバナンストークンのCRVを売却することで高いAPYを得られるDeFiプロジェクトの一つです。一方でCurve FinanceではCRV価格が大きく下落していないにも関わらず、多くの流動性プールのAPYが5%以下と低い水準となっています。本稿ではCurve Financeの今後の問題点とその理由について詳しく解説を行います。

CRVのAPYが高い流動性プールがリスクが非常に高い理由については墨汁マガジンVol.563「Curve Financeの流動性マイニングプールの選び方 CRVの利回りで選んではいけない理由」を参照してください。

 

Curve Financeの流動性プール

Curve Financeには2021年6月末現在約40の流動性プールが存在します。この中にはCompoundやAaveなどのレンディングを統合したものや、WBTCやrenBTCなどを基軸にしたビットコインプールなども存在します。Curve Financeのコンセプトは”ステーブルコイン同士”というものなので、例えばFRAXのような新しいステーブルコインの流動性プールを作るには、

 

USDC

DAI

USDT

 

などのどのメジャーステーブルコインを使用すればいいのかという問題があります。

Frax Financeの部分担保ステーブルコイン”FRAX”については墨汁マガジンVol.573「図解で理解するFRAXの仕組み Pt.1 部分担保の新たなステーブルコインFrax Financeとは?」を参照してください。

 

プールファクトリー(Pool Factory)とは?

Curve Financeにはプールファクトリー(Pool Factory)という機能が実装されており、

 

ドル:3Pool(USDC + DAI + USDT)

ビットコイン:sBTC(renBTC + wBTC + sBTC)

 

の各ステーブルコインのメジャー3種類の3PoolとsBTCプールを基軸として新しく流動性プールを追加するというものです。例えばFRAXプールなどを見てもFRAX/3Crv(3Pool)なっており、新規追加されているプールがほぼすべてプールファクトリーによって構成されていることがわかるでしょう。

 

プールファクトリーの大きな利点

このプールファクトリーには大きな利点があり、

 

「メジャーステーブルコイン

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