- 1 Curve Finance(CRV)の解説一覧
- 2 Curve Finaceの合成資産プール
- 3 Synthetixの合成資産リスク
- 4 合成資産自体のリスク
- 5 合成資産はデリバティブであり複雑である理由
- 6 Synthetixプロトコルの対策とインセンティブ付
- 7 Synthetixの要注意指標
- 8 まとめ
Curve FinanceやUniswapでは、Synthetixの合成資産であるsUSDやsBTC、sETHなどのプールがあり、ビットコインやイーサリアム、DAIやUSDCなどのステーブルコインと対sUSDでイールドファーミングによる不労所得を得ることができます。一方でSynthetixの合成資産にはリスクがあるため、それらを把握して対策を取る必要があります。本稿ではCurve FinanceでSynthetixの合成資産プールを利用する際の注意点と、リスク対策について詳しく解説を行います。
Synthetixの合成資産の発行の仕組みについては墨汁マガジンVol.533「【図解】DeFiの基礎 Synthetixの仕組みVol.2~Debt(負債)の概念が形成する合成資産~」を参照してください。
Curve Finance(CRV)の解説一覧
Vol.475「Curve Finaceのファーミングブーストに$CRVをロックするべきか?」
Vol.523「Curve Financeがインパーマネントロスを受けづらい理由」
Vol.524「図解で理解するCurve Financeのリスク Uniswapとは異なる流動性マイニングの注意点」
Vol.536「Curve FinanceでSynthetixのsBTCやsETH、sUSDプールを利用する際のリスクと注意すべき指標」
Vol.578「Curve FinanceのCRVファーミングAPYが低下し続ける理由 プールファクトリーとは?」
Vol.594「Curve FinanceのTriCryptoプールとは?TriCryptoのリスクとインパーマネントロス」
Vol.611「Curve Financeの流動性プールの選び方 ローリスク・ハイリターンな流動性マイニングの条件は?」
Vol.634「Curve FinanceのCRV/ETH流動性プールから見える問題と闇」
Vol.669「図解で理解するCurve Financeの仕組み ”Ramping up A”の利点」
Vol.673「【図解】イーサリアム三大DEX(Uniswap,Curve,Balancer)の仕組みから比較するステーブルコインスワップ」
Vol.707「Curve FinanceのcvxCRVやveCRV-DAOのペッグが崩れる理由 リスクと特性を理解する」
Curve Finaceの合成資産プール
Curve FinanceにおけるSynthetixの合成資産プールは
sETHプール:sETH/ETH
sBTCプール:sBTC/renBTC/wBTC
sUSDプール:sUSD/USDC/USDT/DAI
の3プールとなっています。イールドファーミングのリターンは1.05%から最大で34.83%と高く、特にETH単体で運用するにはYearn Financeのようなコントラクト投資信託系しか選択肢がないため、sETHプールはETHの運用選択肢としてBlockFiの約2.6倍のリターンを得られる貴重な運用選択肢と言えるでしょう。
renBTCとWBTCについては墨汁マガジンVol.483「図解で理解するrenBTCとWBTC発行の仕組みと違い renVMの役割とは?」を参照してください。
Synthetixの合成資産リスク
Curve FinanceのSynthetixの合成資産プールを利用するということは、Synthetixのリスクテイクをしているということになり、合成資産のリスクを理解しておかなければいけないということになる点に注意が必要です。
まずSynthetixの合成資産のリスクはSNXが担保であるという点ですが、これはMaker DAOやレンディングとは異なり、Synthetixの合成資産特有のリスクである点はあまり知られていません。SNXの担保