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BLS署名(英:BLS Signature)とは・・・

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BLS署名とはBoneh–Lynn–Shacham署名の略で、イーサリアム2.0のBeacon Chainから採用された新たな署名方式を指す。イーサリアム1.0で使用されている署名方式は楕円曲線DSA(通称ECDSA)であり、両署名ともに楕円曲線のある点を利用し、署名が確実に署名者によるものであることを検証することができる。

イーサリアム2.0ではBLS署名はECDSAより署名サイズが小さいのに強いセキュリティを持つという特徴を利用し、Casper FFGのバリデータの署名によるフォークチョイスルールのために採用されている。イーサリアム2.0に採用されているBLS署名では、Zcashが2017年に設計したBLS-12-381楕円曲線を採用している。

イーサリアムレガシーチェーンの大型アップデート”ベルリン”では、EIP-2537としてBLS署名をプリコンパイルコントラクトとして実装される予定となっている。この実装により、32ETHステーキング時の消失やETH1とETH2とのブリッジなど、イーサリアムとイーサリアム2.0の連携性を高めることが可能となる。

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イーサリアムのMEVとは元は”Miner Extractable Value”と呼ばれていた、マイナーやバリデータが得られるブロック報酬とは別に得ることができる利益のことを指す。現在は”Maximal Extractable Value”の略称であり、利益の最大化を指す言葉に変化しているので注意。
DeFiのMEV問題 2020年から2021年にかけてイーサリアムのDeFiが人気を博すようになると、DeFiのフロントランニング問題によるMEV問題が深刻化した。
MEV自体はマイナーやバリデータにとって収益を最大化することは当然のインセンティブであるため、根本的な問題はフロントランニングにあるということになる。このMEVとフロントランニングによってガス代は1000Gweiを超え、2019年と比較するとガス代は最大で200倍にも高騰した。
MEV-BoostとPBS 2022年9月にマージが完了してCasper FFGに移行したことで、バリデータが誰もが平等にMEV-Boostを使用することが可能になり、ステーキング報酬をより高くすることができている。その一方で新たなイーサリアムの開発ロードマップとしてPBSがThe Scourgeとして提案されており、MEVの調整やリスクの軽減、分散性の向上が可能となるだろう。