イーサリアムの「Beam Chain」とはDEVCON2024でイーサリアム財団によって発表されたイーサリアム3.0とも言える2029年にかけての開発ロードマップであり、現在のコンセンサスレイヤー(CL)であるBeacon Chainの大幅アップデートバージョンを指す。
Beam Chainでは2022年のThe Mergeから始まったThe Surge, The Purge, The Verge, The SplurgeとThe Scourgeをパッケージとし、さらに追加したものとなる。
No | 開発 | 目的 | 実装 |
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1 | ブロック提案 | 検閲耐性 | FOCIL |
2 | ブロック提案 | バリデータ分離 | APS |
3 | ブロック提案 | スロット高速化 | 12秒→4秒 |
4 | ステーキング | バリデータ閾値引き下げ | 32ETH→1ETH |
5 | ステーキング | ETH発行数の変更 | インセンティブ付け |
6 | ステーキング | シングルスロットファイナリティ | 32スロット→1スロット |
7 | 暗号法 | バリデータ要求スペック引き下げ | SNARKification |
8 | 暗号法 | 量子耐性 | 新たな証明の実装 |
9 | 暗号法 | Randomness Beacon強化 | VDFs |
Beam ChainではFOCILやPBSに似たコンセプトを持つAPSなどを含め、さらにzk-SNARKsなどをブロック検証に応用するSNARKificationによりブロックガスリミットを100倍にし、Beacon Chainで32スロットを1EpochとしたCasper FFGのファイナリティをシングルスロットファイナリティにすることでスロットタイム(ブロック)を2倍に高速化を可能とする。
これによりイーサリアムはブロックチェーンで最も分散されたままスケーリングが可能な次世代ブロックチェーンとなり、3GBのブロックにも対応が可能となる。