仮想通貨(暗号資産)における”Metamask”とは、イーサリアム及びL2、EVM経済圏にアクセスするためのブラウザ拡張機能型ウォレットインターフェイスのことを指す。
Metamaskは俗に言う既存の”Web2ブラウザ”であるChrome(クローム)やFirFox(ファイアーフォックス)の拡張機能としてインストールすることで、Web3ブラウザとして利用することができるウォレットサービスである。
Metamaskの利用が盛んになる2017年より依然はイーサリアムファンデーションが開発するWeb3ブラウザ”Mist(ミスト)”をインストールしなければイーサリアム上のコントラクトにUIを介してアクセスすることができなかった。Metamaskはイーサリアム開発のスタートアップ”Consensys”が開発しており、Web3拡張ウォレットとしては世界最大手である。MetamaskのMistとの大きな違いはブラウザ拡張機能ということでエンドポイントをGethなどのブロックチェーン同期が不要であり、Infuraを利用しているという点であると言えるだろう。
公式Twitter(X):@MetaMask
公式サイト:https://metamask.io/
トークン:未発行
対応ネットワーク:イーサリアム及びL2、EVMチェーン
対応ブラウザ:Chrome, FireFox, Brave, Edge, Opera
対応デバイス:Trezor, Ledger, LATTICE, QR-based
対応秘密鍵:Keystore, JSONファイル
対応ニーモニックフレーズ:12の英単語
Metamaskはこれまで主に送金の署名や残高確認などの一般的なサービスを提供していたが、2023年8月現在では下記のようなサービスを統合している。
Metamaskは2020年10月14日にETHやステーブルコインなどのERC20トークンを自由に売買できる”Metamask Swap(メタマスク・スワップ)”を発表、このMetamask SwapではイーサリアムやEVM経済圏、L2上のAMM型DEXなどを介したスワップにおけるベストプライスを提供する”DEXアグリゲーター”であり、気軽にエンドユーザーがDeFiにアクセスできる機会を提供している。
また2022年11月に”Metamask Portfolio(メタマスク・ポートフォリオ)”をローンチし、NFTアートの確認をMetamask上で行ったり、他のEOA(ウォレット)へNFTの送信ができるようになった。一方でNFTの”トークン規格”である”ERC-721 NFT”の送信を行うことができるものの、”ERC-1155 NFT”の送信には対応していない。
Metamaskがフィッシングや詐欺の可能性のあるサイトをブラックリストに登録している場合、Metamaskをインストールしておくだけでアクセス時に警告をしてくれる。イーサリアムユーザーは必須の拡張機能。
Metmaskはクリティカルなイーサリアム及びEVM経済圏のインフラであるが、ハッカーが技術的知識の少ないエンドユーザーを狙ったフィッシング攻撃などが2018年より横行している。
より安全なMetamaskの利用方法としてはTrezorやLedgerなどの”ハードウェアウォレット”を介して利用することであり、時点でGethでKeystoreを作成しインポートする方法となる。Metamaskが公式に”秘密鍵(プライベートキー)”を聞くことはなく、サポートを語った偽のツイッター(X)アカウントに注意してほしい。
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Metamaskは2023年8月現在、まだガバナンストークン等を発行しておらず、Metamask Swapなどのサービスを利用したユーザーに対し、MASKトークンをエアドロップする可能性が考えられている。