Beacon Chainとはイーサリアム2.0の最初期段階であるフェイズ0のCasperを採用したPoSチェーンであり、イーサリアム1.0レガシーチェーンとCasperチェーンの整合性を保つ、バリデータの管理チェーンを指す。レガシーチェーンとは別レイヤーとなり、バリデータのETHステーキングを管理し、悪意のある攻撃などを検知した際にステーキングされたETHの没収などを行うシステムチェーンである。
2020年11月5日、デポジットコントラクトがイーサリアムメインネットに正式にデプロイされ、Beacon Chainの起動が最短で2020年12月1日、日本時間21時にセットされた。32ETHをデポジットコントラクトにステーキングすることで、Beacon Chainにバリデータとして登録でき、イーサリアム2.0全体のバリデータ数に応じて年間のバリデータ報酬が変動する。Beacon Chainの基本最大年間報酬は21.6%となっており、バリデータ参加数によって変動するモデルとなっている。
Beacon Chainが起動するには524,288ETH以上がステーキングされる必要があり、最低バリデータ数は16384となる。Beacon Chainに参加するノードをBeacon Nodeと呼ぶ。
イーサリアムは2022年9月15日にイーサリアム2.0であるBeacon Chainを”システムレイヤー”とし、DeFiやNFTマーケットプレイスが動いている現行のイーサリアム1.0を”実行レイヤー”とすることで完全にPoS移行を行う。
The Merge後にBeacon Chainはバリデータ管理のシステムチェーンから、Casper FFGをメインとしたイーサリアム全体を管理する”コンセンサスレイヤー”と移行し、イーサリアム1.0はETH1エンジンとなる。