最新の墨汁マガジン

L2(日:レイヤー2)とは・・・

ツイート

イーサリアムのL2とはLayer 2(レイヤー2)の略で、イーサリアムを”基本となるベースネットワーク”としてL1(Layer1)ネットワークと定義し、L1上に展開する2階層目の新たなネットワークを指す。

L2を利用する利点

イーサリアムやビットコインではブロックにトランザクションを取り込み、そのブロックの前と後ろの親子関係を示す情報とともに”ブロックチェーン”として鎖のようにつながるデータにとそれらのルールを定義した”コンセンサスルール”によってネットワークをセキュアに保っている。

一方でこれらのL1を維持するコストの高さやスケーラビリティの限界、コントラクト実行を行うEVMのボトルネック等から長期的な運用とスケーリング問題をブロックチェーンは必ず抱えている。L2ではこれらの制限を緩和してTX処理などを制限の圧倒的に少ないオフチェーンで処理することでスケーラビリティを大幅に増加させる利点がある。

イーサリアムのL2技術

L2にはビットコインのライトニングネットワークで話題となったが、イーサリアムには

 

・Rollup(ロールアップ)

・Plasma(プラズマ)

・State Channel(ステートチャンネル)

 

の3つの異なるL2コア技術が開発研究されている。

Rollup中心のスケーリング

イーサリアムでは2021年に入ってRollupを使用したArbitrum(アービトラム)やOptimism(オプティミズム)などのL2がローンチしており、実際にDeFiを利用することができる。

さらに2023年に入って次世代Rollup技術であるゼロ知識証明を導入したzk-RollupのzkEVMネットワークのStarknetやzkSyncがメインネットローンチしており、L2がメインストリームとなりつつある。イーサリアムは今後10年の開発ロードマップの一部として”サージ(The Surge)”においてイーサリアム2.0とL2を組み合わせることで世界最大規模のワールドコンピュータを構成する。

スポンサードリンク

人気仮想通貨用語辞典

イーサリアムの”LayerZero(ZRO)”とは”オムニチェーン・インターオペラビリティ・プロトコル(Omnichain Interoperability Protocol)”であり、イーサリアムの巨大エコシステムにおける”複数チェーン総合運用性プロトコル”を指す。LayerZeroの主な特徴としては直接的なCross-Rollupブリッジなどのサービスも提供しているが、主に”Bridge as a Service”として20を超えるDeFiやNFTプロトコルに統合されている。
 
LayerZero概要 LayerZeroはLayerZero Labsによって開発されており、主にイーサリアムL2及びPolygonやAvalancheなどのEVM経済圏間のブリッジを提供するStargate(スターゲート)やRadiant CapitalやSuhisSwap、OmniBTCなどの中間プロトコルとして多くのプロジェクトに統合されている。
LayerZeroのプロジェクト概要詳細は下記の表の通りとなる。
項目プロジェクト詳細 開発元LayerZero Labs 公式X(Twitter)@LayerZero_Core メインネットローンチ2020年第1四半期 資金調達額2.93億ドル(449.19億円) トークンシンボル$ZRO 関連プロダクトOFTスタンダード 種類ブリッジ コア技術OFT, ONFT 創設年2021年 トークン配布方法エアドロップ及び寄付 ガスETH, APTその他対応チェーン  
LayerZeroの公式ブリッジ 公式サービスとしては
・アプトスブリッジ(Aptos Bridge)
・ビットコインブリッジ(Bitcoin Bridge=BTC.b)
・テストネットブリッジ(Testnet Bridge=ETH Goerli Bridge)
・USDCブリッジ (LayerZero x Circle)*2023年7月現在デモサービス終了
を提供している。
2023年7月現在、LayerZeroはA16ZやParadigm(パラダイム)、Binance(バイナンス)などから1.71億ドルを資金調達している。
 
LayerZeroの仕組み LayerZeroの仕組みとしてはrenBTCを発行するrenVMのようなミドルチェーン方式ではなく、Orbiter Financeのようなライトノード形式を採用しており、”Bridge as a Service”としてライトノード方式の欠点をクリアしDeFiやNFTプロジェクトが統合しやすいようにUltra Lite Node(ウルトラ・ライト・ノード=ULN)方式を独自に採用している。
 
LayerZeroのZROトークン *詳細は「ZRO」を参照
2024年6月20日、LayerZero FoundationはZROトークンのTGEを開始した。一方でZROトークンはエアドロップではなく、
「付与権利があるLayerZeroユーザーが1ZROトークンにつき0.1ドルを寄付するという事実上のICOとなった」
として多くの避難を受けている。