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クローバック(英:Clawback)とは・・・

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チャプターイレブンにおける”クローバック”とは、破産したFTXなどのような仮想通貨取引所が破産財産に帰属すべきだとした”Preference Claim”として過去の支払いや引出しなどを巻き戻すことを指す。

 

クローバックは高いコストがかかる

チャプターイレブンにおいて再建を目指す破産した企業は同社の破産財産を少しでも増やすために高額な支払いや仮想通貨取引所からの引出しに対してクローバック訴訟を行うことがある。一方で破産したBlockFiなどの例などでみても米国内に拠点を置く企業以外ではその現地の法律に縛られてクローバックができないケースも多々存在する。

またクローバック訴訟を起こしたとしても”クローバックディフェンス”、つまり債権者または関連する企業はそれらの支払いや財産が”Preference Claim”に当たらないとして応じることもしばし起きるため、長期化することが考えられる。

 

クローバックの対象期間

クローバックには基本的に債務者が破産状態に陥った、または破産の原因となった期間を対象に行われる。チャプターイレブンを申請した日を破産した起算日とし、破産した日から90日間を遡った期間を対象にクローバック訴訟を行うということになる。

またこれらの90日期間は第三者に対するもので、取締役などの”インサイダー”に対しては破産日から1年をクローバックの対象期間としている。

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イーサリアムのBase Feeとは大型アップデートの”ロンドン(London)”で実装されたEIP-1559による手数料方式で利用される基本となるイーサリアムの手数料を指す。
 
EIP-1559 EIP-1559ではイーサリアムネットワークの混雑具合で変動する基本手数料となる”Base Fee”と2022年8月マイナーに支払われる優先手数料である”Priority Fee”の2つの手数料を定義している。
この2つの手数料の合計が”Max Fee”となっており、Base FeeはEIP-1559によってバーン(償却)されるため、ETHの市場供給量が使われれば使われるほど減少していくという仕組み。
 
ロンドンアップデート前の手数料 ロンドンアップデートでEIP-1559が実装される前はビットコインと同じ”ブロックオークション性”を導入していた。だがこのブロックオークション性には欠陥があり、マイナーがスパムをして有利に釣り上げることや、MEVによる利益を享受するといった悪いインセンティブがあることからBase FeeをバーンするEIP-1559が実装された。
イーサリアム2.0としてShardingが実装されていくことで、EIP-1559の効果が高まり手数料が大幅に下がるように設計されている。
 
Base Feeはイーサリアムの重要指標 Base FeeはEIP-1559の仕組みから「イーサリアム自体の需要を示す重要な指標」である。