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DeBank(日:デバンク)とは・・・

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仮想通貨の”DeBank”とはイーサリアム及びEVMチェーンを対象にしたポートフォリオアグリゲーターを指す。DeBankは2023年にOP Stackを採用した独自L2チェーンである”DeBank Chain(デバンクチェーン)のローンチを発表した。2023年10月時点ではMOVEチェーンやビットコインなどその他EVM以外のブロックチェーンには対応していない。

DeBankはMetamaskに変わるWeb3ウォレットインターフェイス「Rabby」を開発しており、DeFiにとっての必須ツールとなっている。

DeBankの概要

 

分類アグリゲーター
設立2018年
資金調達2,500万ドル
チェーンタイプL2(テストネット)
コア技術OP Stack
本社シンガポール

 

*プロジェクト別の資金調達額などのデータはこちら

 

DeBankを使う利点

DeBankはいわゆる”ポートフォリオアグリゲーター”であり、対象のEOAを入力または接続することでイーサリアムやL2、EVMチェーン上のLPトークンやレンディング、イールドファーミングのポジションや発行していない報酬を一覧で表示してくれるサービスである。つまり本来は過去のトランザクションをオンチェーンデータで自己分析するか、対象のDeFiやNFTプロジェクトの公式UIからしか確認できなかった作業をスマートフォンやタブレット端末などからも気軽に確認でき、ポートフォリオ管理を用意にしてくれるという利点がある。

出典:DeBank – a16zのポートフォリオ

 

DeBankのWeb3ソーシャル・ネットワーク

DeBankはこのポートフォリオアグリゲーターに加え、自身のイーサリアム及びEVMチェーンの資産(Net Worth)を基準としたWeb3 SNSを提供しており、X(Twitter)に変わる新たな仮想通貨コミュニティを形成している。

DeBankのWeb3 SNSではXなどにおける公式プロジェクトなどのなりすましをその対象アカウントのNet Worth、つまり保有する資産で判断することができる他、そのアカウントのフォロワーのNet Worthの合計を表すTVF(Total Value of Followers)という独自基準を実装している。これらを使用し、XでいうタイムラインとなるStream(ストリーム)でイーサリアムユーザーごとにやり取りをすることができる。

ユーザーの影響力はこのTVFに依存し、シビル攻撃によるステルスマーケティングやフィッシングなどを予防することが可能となっている。

 

Web3 IDの発行

DeBankではこれらの機能を無料で使用できる一方、ENSと似たDeBank専用の識別IDとなる”Web3 ID”を提供している。このWeb3 IDでは96ドルの支払いをDeBank L2にUSDCやUSDTなどのステーブルコインを入金してする必要があり、シビルではない証明の基準となるとされている。

DeBankは同社のデータをGitHub上で他プロジェクトが利用できるように公開しており、Web3 IDの発行はシビルではないという条件を採用していることから、TrustGoのようにエアドロップの基準として今後使われていく可能性は高いといえる。

 

DeBankのエアドロップ

DeBankでは設定の中に「Tokens」という項目があり、DeBank Chainが2024年にローンチを予定していることから、独自トークンの発行及びエアドロップが期待されている。このエアドロップの条件にWeb3 IDの発行が採用されると考えられており、シビルではないことを証明する手段となる可能性は高い。

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イーサリアムzkEVMの「zkSync」とはコア技術にzk-Rollupを採用しているイーサリアムのL2(レイヤー2)ネットワークの1つを指す。zkSyncには2023年6月現在zkEVMを持たない”zkSync Lite(ジーケーシンク・ライト”とzkEVMを導入した”zkSync Era(ジーケーシンク・エラ)”の2つのネットワークが提供されている。
 
zkSyncの概要 zkSyncのプロジェクト概要は以下の表の通りとなる。
開発元Mater Labs 公式X(Twitter)@zksync メインネットローンチ2023年3月28日 資金調達額4.58億ドル(698.22億円) トークンシンボル$ZK プロダクトZK Stack 種類zkEVM コア技術zk-Rollup 創設年2018年 トークン配布方法エアドロップ 総発行数210億ZK ガスETH コントラクト(zkSync Era)0x5A7d6b2F92C77FAD6CCaBd7EE0624E64907Eaf3E  
世界初のzkEVM ”zkSync Era”は2023年3月28日にイーサリアムメインネット上にローンチし、世界初のzkEVMを導入したzk-RollupのL2ネットワークとなっている。対してzkSync Lite上ではZigZagのようなパーペチュアルコントラクトを提供するレバレッジDEXなどを使用でき、StarkNetの提供する非zkEVMのStarkExに似たような位置づけとなっている。
 
zkSyncのトークン zkSyncは2024年6月10日にZKトークンを発表し、6月15日にTGEを行った。エアドロップにおけるZKトークンの割当は1アカウント最大10万ZKとなっており、高額エアドロップとなったことで知られている。
*詳しくは仮想通貨(暗号資産)の「ZKトークン」を参照。
 
DeFiの対応状況 zkSync上ではゼロ知識証明の演算と互換性を持つEVMである”zkEVM”を独自開発しており、2024年12月現在レンディング最大手のAaveなどが既にzkSync上で利用することが可能となっている。またブリッジではほとんどのメジャークロスチェーンブリッジを使用することが可能であり、LayerZeroのStargateなどもEigenLayer($EIGEN)のLRTであるrsETHやweETHなどのブリッジが可能だ。
またスワップアグリゲーターのKyerberSwapや1inchもzkSync Era上で使用が可能となっており、AMMでは最大手であるUniswapの他にもPancakeswapやSushiswapといった主要DeFiを利用することができる。
 
zkSync上のDeFi一覧 zkSync Eraで利用できるメジャーDeFi/NFTの一覧は下記表となる。
プロジェクト名公式X(Twitter)DeFi分類トークンシンボル Uniswap@UniswapAMM$UNI PancakeSwap@PancakeSwapAMM$CAKE SushiSwap@SushiSwapAMM$SUSHI SyncSwap@SyncSwapAMMN/A Aave@aaveレンディング$AAVE Zerolend@zerolendxyzレンディング$ZERO KyberSwap@KyberNetworkスワップアグリゲーター$KNC 1inch@1inchスワップアグリゲーター$1INCH Rabby Swap@Rabby_ioスワップアグリゲーターN/A Odos@odosprotocolスワップアグリゲーター OpenOcean@OpenOceanGlobalスワップアグリゲーター Circle@circleステーブルコイン$USDC Tether@Tether_toステーブルコイン$USDT MakerDAO(Sky)@SkyEcosystemステーブルコイン$MKR(SKY) Satori@SatoriFinanceパーペチュアルDEXN/A Lido Finance@LidoFinanceLST$stETH Ether.fi@ether_fiLRT$weETH KelpDAO@KelpDAOLRT$wrsETH Element@ElementNFTマーケットプレイスN/A  
zkSyncへのブリッジ方法 zkSyncへのブリッジ方法は主に下記が主流となっている。
 
プロジェクト名公式X(Twitter)DeFi分類トークンシンボル Stargate@StargateFinanceブリッジ$STG Orbiter Finance@Orbiter_FinanceブリッジN/A LayerSwap@layerswapブリッジN/A WooFi@_WOOFiブリッジ$WOO Jumper@JumperExchangeブリッジアグリゲーターN/A Bungee@BungeeExchangeブリッジアグリゲーターN/A Interport@InterportFiブリッジアグリゲーター$IP Symbiosis@symbiosis_fiブリッジアグリゲーター$SIS